音(有村架純)のアパートに、木穂子(高畑充希)が遊びに来ていた。木穂子は恋人からのプロポーズを待っているのだと音に話す。以前に一度プロポーズされたことはあったものの、そのときは忙しさに追われて流してしまったらその後言われなくなってしまったそう。「音ちゃんも、今の彼氏にプロポーズされたら、何も考えんと、ハイって言わないかんよ」と、音にアドバイスする。
柿谷運送でまた働ける事となった曽田練(高良健吾)、会社で歓迎会も開いてもらった。仕事帰りのバスで練と一緒になった音は、サスケに会うため、そのまま静恵の家に立ち寄る。以前店の外で二人でピアノコンサートを聞いた横浜の店にまた行こうと杉原音(有村架純)を誘うが、「色々変わりました、大きい奴で言うと…小さいかな、プロポーズされています、井吹さんて前に一緒にあったことある、もう2年付き合ってて、最近プロポーズされました、…でも返事はまだしてないんですけど…」と告げる、「好きな人できたんですね…プロポーズおめでとうございます」と曽田練(高良健吾)は杉原音(有村架純)に伝える…
第8話・あらすじ/ネタバレ
市村小夏(森川葵)は、自分がデザイナーにはなれないという現実に、とっくの前から気づいていた。それでも曽田練(高良健吾)のそばにいたい一心で、その想いを隠し夢があるふりを続けていた。しかし中條晴太(坂口健太郎)に「もう学費用意しなくていいって言ってあげたら?もう練君に頼るの辞めたら?」と突きつけられたことで、感情が一気にあふれ出す。
「もういい、晴太の言う通り、私デザイナーになれるなんて思ってない、もうだいぶ前からわかってた、手に入らないモノばっかり欲しがって、人生失敗したよ、練、ごめんね…晴太ボウリング行こう」小夏はついに本音をさらけ出し、練に別れを告げるようにその場を後にする。
晴太はぽつりとこぼす。「練君と一緒にいたいからだって言えばよかったのに…片思いってそういう病気だからねぇ、なんで俺じゃダメなんだろ、俺も練君と大して変わらないんだけどなぁ」
小夏に「晴太って何なの?」と問い詰められた晴太は、小夏を引き寄せ耳元で静かに答える「君の事好きな男、その事だけ知っててくれれば僕は幸せです」

井吹朝陽(西島隆弘)は父の仕事を手伝う日々に追われ、かつて音と共に働いていた施設で、音が大切にしていた認知症の患者のことさえ、どこか記憶の片隅に追いやってしまっている様子だった。
そんな朝陽は、杉原音(有村架純)を父・井吹征二郎(小日向文世)に紹介するため、食事会をセッティングする。しかしその場で朝陽は、音の経歴を偽って語る。父は北海道の市役所勤務で、大学卒業後に介護の道を志した――そういった“整えられた経歴”だった。やがて朝陽が席を外すと、征二郎は音に静かに問いかける。どこまでが本当で、どこからが嘘なのか、と。
音は北海道から来たこと以外はすべて嘘だと打ち明ける。「出身は神戸です、父は私が生まれた時にはいませんでした、母は私が6歳の時に亡くなりました、林田さんという方に里子にもらわれて北海道に行きました、新聞配達、クリーニング屋、スーパーのレジなんかで働いていた、大学は行っていません…」そう語りながら、東京に出てからもガソリンスタンドなどで働き続けてきたこと、そして今の施設で朝陽と出会ったことを、包み隠さず伝える。
しばしの沈黙のあと、征二郎は穏やかな口調で「貧しい人は心が強い、君のような人は大歓迎です、幸せになりなさい」と言い、音を認める。しかしその食事会のあと、音は姿を消してしまう。
朝陽は音を探し、仙道静恵(八千草薫)の家を訪ねるが、そこに音の姿はなかった。対応した曽田練(高良健吾)に対し、思わず感情があふれ「彼女と会ってますよね?あなたが来るまでは上手くいってたんです…申し訳ありません、ただの言いがかりでした」と、八つ当たりのような言葉をぶつけてしまう。
家に戻った音を待っていたのは練だった。いなくなったと聞いて心配し、アパートの前で待っていたのだ。「杉原さん、すみません、確かめておきたい事があって、この間俺、おめでとう、って言いましたけど、間違ってなかったですか?杉原さん幸せなんですか?」そう問いかける練に、音は何も答えず、彼を部屋へと招き入れた。
その日は佐引穣次(高橋一生)からもらったショートケーキがあった。練はそれを差し出し、「食べませんか?」と声をかける。この日が練の誕生日であった。音はプレゼントできるものがない代わりに練の似顔絵を描き始める。
やがて音は、雪が谷大塚の福引で当たった景品の話をする。「曽田さんって雪が谷大塚の駅の方行きます?、この間福引やったんですけど、1等あたったんですけどテレビゲームで、テレビ持ってないし、2等はテレビ台だったので3等に変えてもらったんです、3等はあれ」と言ってピンチハンガーを指す。「それを職場の人に言ったら、何でテレビゲーム貰って売らなかったの?って、売れば何万円にもなるのに、って」
「でもこの物干しいいですよ、うん、いいです」
「よかった、私が間違ってるのかなって思ってたから、こんな風に思うの私だけかなって、同じ風に思う人いて嬉しいです」
「杉原さんは間違ってないですよ、自分の思った通りでいいと思います」
「でも私多数決があったら、毎回ダメな方です」
「ダメな方はダメな方で、そこで一緒にいればいいじゃないですか」
「そこでも多数決あったら、一緒にいる人だんだん減っていきますよ」
「俺は最後までそこにいますよ、多数決が何回あっても、俺は杉原さんのところにいます、そこにいます…最近ずっと…ずっと杉原さんの事を考えていました…何をしててもずっと杉原さんの事考えていました…」
そして音は小さい頃、母親の火葬場で見た空の話を語り出す。
「…今までずっとな、あん時見た空の話がしたかった、誰にゆっても伝わらへん気して、伝わらへんかったらと思って、いわれへんやったんやけどな、ホンマに綺麗やったんやで…私も、私もずっと曽田さんの事考えてた…同じやね」
静かな空気の中、練はまっすぐに想いを伝える。「杉原さん、好きです」。その言葉に音が何かを答えようとしたその瞬間、井吹朝陽(西島隆弘)が部屋にやってきた。
【本記事の画像引用元】
作品名:ドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』/ 放送・配信:フジテレビ
備考:本記事の画像は、作品の解説・紹介を目的として上記より引用し、加工を施して使用しております。


