- 亨の死に絶望する岸本、だが遺された音声に希望を見出した浅川は再起する
- 大門のスキャンダルを盾に、浅川は松本事件の冤罪報道をを斎藤に承諾させる
- ついに松本氏は釈放。そしてそれぞれが新たな一歩を踏み出す
👇詳細はこちらから👇
首都新聞の笹岡(華村あすか)記者は岸本(眞栄田郷敦)に何度も電話をかけるが繋がらない。
テレビでは大門副総理が亡くなった元秘書・大門亨の葬儀後に取材に応じている。その大門の言葉を「嘘くさい」と吐き捨てる笹岡。そして浅川(長澤まさみ)にも電話をかける。
「そしてどういうわけか、昨日から誰も電話に出ない」(笹岡)
第10(最終)話・あらすじ/ネタバレ
岸本が自宅に一人でいたところ、浅川が訪ねてきた。
昨日、スタジオに村井(岡部たかし)が殴り込んできた件で、大門の秘書が亡くなった事が関係があるようだが、村井に連絡が取れないので岸本に事情を知らないか聞きに来たのである。
「教えてくれないかな」
「なんでですか」
「知りたいから」
「知ってどうするんですか?『ニュース8』のトップニュースにでもしてくれるんですか?してくれないですよね!どうせまた聞くだけ聞いて、努力っぽい事したり正義っぽい気分になりたいだけですよね?」

「村井さんは私が入社した時に『ニュース8』のディレクターで、以来10年間私の上司で、ぶっちゃけ嫌いなトコもいっぱいあった、くせ者だし口は悪いし、セクハラとかパワハラとか最低だったし。だけど…報道人としては…尊敬できる先輩だった。誰を敵に回そうがどんなに損しようが、報道という仕事をまっとうに果たそうといつも必死で格闘してた。その人がスタジオで…誰よりも大事にしてたはずの場所で…ああなってる所を見たから…。君が私を信用できないのも自分に絶望的に力が足りてない事も全部わかってるよ、でも…それでも…私は逃げるわけにいかない、現実がどんなに厳しいとしてもやっぱりまず向き合うしかない、そしてそこから始めるしかないって思ったんだよ今日の朝、教えてくださいお願いします」浅川は岸本に頭を下げた。
「来てください」
岸本は自分の部屋に浅川を案内した。
浅川を突き動かした「一筋の光」

岸本の大門亨へのインタビュー音声を聞く浅川(僕も…昔…自殺した友達のことを思いながら…この仕事をやってます)ここでテープを止める
「どうするのこれ?」
「どうもしないです」
「ボツにするって事?」
「はい、もうやめます、今度こそこういう報道ごっこ、村井さんが最初に言った通りでした、僕はどんな敵がいるかも知らずにジャングルで棒切れ振り回しているバカな男でした、しかも自分じゃなくて…自分が引っ張り出した人を…死なせました」
「でも、自殺の原因が君だったかは…」
「自殺じゃないです、大門が消したんだと思います自殺に見せかけて、どっちにしろきっかけを作ったのは僕です…負けです…もうコテンパに負けました。降ります」
「負けるの?いいのそれで?」
「勝てないんで…やっぱり強いんで…ムチャクチャ…」
「ヤダ…ヤダ私は、そんなの絶対イヤ!そんな酷い事に負けながら生きてなんていけないよ!もらうから、私これ、このスクープ君要らないんでしょ?やるから私」
資料を掴み急ぎ帰ろうとする浅川とそれを止める岸本

浅川さんこれは無理!
うるさい!何が無理なのよ!!
殺されますって!!マジで!!
なんで殺されなきゃいけないのよ!!!なんで!なんでなのよ!!自分の仕事をちゃんとやりたいだけじゃん!何の罪もない人がこれ以上犠牲になるのを見ていたくないだけじゃん!一人の人間としてまともに生きたいだけじゃん!
更に資料の奪い合いになり、はずみで取材テープが床に飛んでしまう、壊れていないか確認のため慌てて再生する浅川。
(今…僕は少し神様に感謝しました、この事をそういう…岸本さんという方に預ける事ができるのだと思うと、ふっと…真っ暗闇の中に一筋細い光が差したような気持ちです)

(その時私は大門亨に大事なことを教えてもらった気がした、長年仕えてきた男に殺される事になった彼の胸に、最後に射した一筋の光、それは目の前の人間を信じられるという喜びだった)
「そっか…あのさ…希望って誰かを信じられるって事なんだね。岸本君ありがとう…今までいつも目の前にいてくれて、君がいてくれたから私…今日までやってこれたんだね」

浅川の覚悟:ニュース8の反乱
ーー朝、河川敷をランニングする浅川
(なんてバカなんだろう、何をやってたんだろう、これまで出会った誰もが、ずっと私に教え続けてくれていたじゃないか、信じあえない事の苦しみと信じあえる事の喜びを…希望が無いなんてもう二度と言わない)
「岸本君?おはよう、ごめんね朝早くに」
岸本に電話を入れた後、晴れ晴れとした表情で出社する浅川
『ニュース8』の番組会議終了後、浅川は滝川(三浦貴大)に相談したいことがあると呼び止める
「えぇまためんどいやつ?」(滝川)
「あ、ううん、全然、全然めんどくないから」

ーーニュース原稿を読み上げる浅川
大門雄二副総理が、2017年に起きた強姦事件を圧力によって揉み消し、その被害者の女性が自殺したことが、元秘書であった大門亨氏の証言によって明らかになりました…
(大慌ての滝川)「いい!もういい!正気か?…正気か??つか正気か???」
「正気だよ」(浅川)
「無理だってこんなの!!できるわけないだろうちでさぁ!!」
「ごめん、できるかどうかを相談してるわけじゃなくて、やるの私、今日、これ」
そして滝川に案外簡単だからとVの差し替えを依頼する。
「…私はもう誰の信用も裏切りたくない、信用を裏切るってさ、その人から”希望”を奪うって事なんだよ、二度とやりたくない、てかもうできない」

滝川は「番組が飛ぶ自滅だ」と猛反対するが
「自滅って決めつけないでよ、成功するかもしれないじゃない。あ、滝川君がそのV流さなくても私はこの原稿読むから」(満面の笑みで会議室を後にする浅川)
「狂ってるよ、お前狂ってるよ!待てよ浅川!!」(滝川)
斎藤との直接対決、突きつけた交換条件
オンエア直前、斎藤正一(鈴木亮平)がスタジオに現れた。滝川が連絡をしたのだった。
「とりあえず話をさせてくれないか」(斎藤)
「ごめんなさい」目も合わせずに答える浅川
「あのすみませんちょっと外してもらえますか?10分でいいんで!」

「はい、じゃぁ10分休憩で!」
滝川が無理矢理スタッフをスタジオから引き上げさせ、二人きりになる浅川と斎藤
「10分て、無駄ですよ、たった10分で覆る(くつがえる)程度の覚悟でこんな事言いだすと思いますか?」
「単刀直入に言う、今夜の君のラインナップから大門副総理のスキャンダルに関するニュースを外してほしい」
「できません」
「大変な事になる」
「わかってます」
「イヤ君はわかってない、俺は別に君のキャスター生命とか番組や局の将来を心配してるわけじゃない、そんな事は正直どうだっていい、俺が案じてるのはこの国の行く末だ」
斎藤は「国家の混乱と信用失墜を招くカードを切るべきではない」と説得するが、浅川は
「既にこの国の司法は病んでいる、事実を知らせないことが最善だとは思えない」と真っ向から反論する。
斎藤は、信じてもらえないかもしれないが、自分にしかるべき力が付いた時には浅川が今日言った事に必ず答えて見せる。より建設的でより有効な方法を必ず見出して見せると必死で懇願する。
ひと呼吸考えてから、浅川は大門のスキャンダルを取り下げる代わりに、本城彰についての報道と逮捕を邪魔させないという交換条件を提示する

ーーどこかに電話をする斎藤
交換条件として…要は例のネタと差し替える形で…はい…
斎藤は今夜のトップニュースで扱う事を承諾
「ただし、大門と本城の父との関係はオフレコで、明日まで待つと君は事故か病気で出られなくなるよ」と浅川に釘を刺す。
そして二人は力強く握手を交わした。
ついに報じられた八頭尾山連続殺人事件の真実
急ぎ岸本に電話をする浅川
「岸本君いまどこ?」
「今すか?大洋テレビのロビーです」
「なんで?」
「なんでって、今朝、浅川さんが今夜あのネタやるって電話くれたじゃないですか、さすがに家でボケっとオンエアだけ見るのもなぁとか思って、なんとなく来ちゃいました、え?本城彰のVですか?作ってますよ、そりゃ作ってますよ、いつからこのチャンス狙ってきたと思ってるんですか、ああ、はい、わかりま…」途中で電話が切れた。

岸本が会社のセキュリティゲートに向かうと、浅川がエレベーターから降り走ってきた。
岸本のVを手に取ると岸本に抱きつく
「もう最高!君最高!流すよ!これ!トップニュースで!」
「はい!」(岸本)
「後でね!あ、電話しといて!」
「誰にですか?」
「みんなに!!」
そしてトップニュースとして、八頭尾山連続殺人事件の冤罪の可能性を報じる浅川
「…実はこのストールは優香さんはAから譲り受けていたというのです(中略)左がストールから検出されたDNA、右が晴美さんのスカートから検出されたDNA、この二つのDNAは99.9%、同一人物のものという結果になりました(中略)これでもまだ松本さんが犯人だと言えるのでしょうか、私達は松本さんの冤罪の可能性が限りなく高いと考えます…」
チェリー、被害者井上晴美の姉・純夏、西澤正の元妻とその息子、木村弁護士、笹岡記者。
この事件の真相解明を望む人々が、それぞれの場所でその放送を見守っていた。

放送終了後、浅川は上層部から逃げるようにスタジオを後にし、ロビーで待っていた岸本と合流、牛丼屋へ向かう
岸本は村井に連絡をしていたが返信がまだない。
大盛の牛丼を美味しそうにかき込む浅川と岸本。
「あぁ何とかなるような気がしてきた」(浅川)
「なりますよ」(岸本)
その時やって来た村井を二人は満面の笑みで迎えた。
希望の夜明け:それぞれの現在地

ーー2010年10月
岸本は村井が立ち上げた会社『村井映像企画』で、取材のダメ出しをされていた。
「バーカ、ボーケ、カース!おめぇ何でそれ聞かねぇんだ、そんなんネットじゃ通じねえぞ、だからテレビマンはダメなんだよ!」
「村井さんだって根っからのテレビマンじゃ…」(岸本)
「あー!うるさいうるさいうるさい!とにかく今月中に登録者数増やさないぞヤバいぞこの会社、お前と俺しかいねぇんだからよ」
記者達に囲まれる大門、笹岡記者はその群れの中から本城家との関係を厳しく問う声を張り上げていた。

釈放された松本のためにチェリーはカレーを用意した。二人はそれを平らげ食後にはふたつの「あの」ショートケーキを味わった。
(これから君はどうするの?と、浅川さんに聞かれて「正しい事がしたいです」って答えた。そしたら浅川さんは言った、あのね岸本君、どっちが善玉でどっちが悪玉とか本当は無いらしい、この世に本当に正しい事なんて多分ないんだよ。
マジすか?じゃぁ僕はどうすればいいんですかねって聞いたら、だから正しい事をするのは諦めて、代わりに夢を見る事にしようよ、と浅川さんは言った。
そっか…と思ったけど、いったいどんな夢を見ればいいのかが…僕にはまだわからない)

浅川は『ニュース8』のキャスターを続けていた
ーー『ニュース8』の本番
「こんばんは。真実をまっすぐに、ニュース8の時間です」

※Amazonで購入される際は海賊版にご注意ください。販売元が公式であることを確認してのご購入をお勧めします。当ブログのリンクは正規品のみ掲載しています。
【本記事の画像引用元】
作品名:ドラマ『エルピス―希望、あるいは災い―』/ 放送・配信:関西テレビ・フジテレビ
備考:本記事の画像は作品の解説・紹介を目的として上記より引用し、加工を施して使用しております。

