その日、貫井(堤真一)、籐子(深津絵里)、壮吾(坂口憲二)たちは、大幅に減額された給料を手にし、あらためて貫井企画の厳しい現状を実感していた。吉武(西村雅彦)は、このままでは会社の存続すら危ういと危機感を口にする。事務所にはどこか重苦しい空気が漂っていた。
そんな中、寺石香里(久我陽子)が事務所を訪ねてくる。壮吾と同郷で、姉のような存在だという香里に、貫井も吉武も興味を示す。しかし籐子のどこか気を遣う様子から、吉武は二人の関係を察するのだった。貫井は既婚者である香里に想いを寄せ、追い続ける壮吾の気持ちが理解できずにいた。
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数日後、吉武の尽力により大手リゾート会社との年間契約を取り付けることに成功する。しかし、その社長は貫井のクリエイティブをまるで評価せず、次々と厚顔無恥な注文を突きつけてくる。「こんな話は我慢ならない、断る」と憤る貫井に対し、吉武は「このチャンスを逃せば後はない。今のお前は木村や本宮、そして俺の人生も背負っている。独立するというのはそれだけの責任を負うことだ。嫌だからやめるなんて理屈がどこでも通用すると思うな!」と厳しく諭す。その言葉を受け、貫井はやむなく条件を受け入れるのだった。
「俺、ユニバーサルにいた頃、営業がどれだけ苦労して仕事を取ってきたかなんて、考えたこともなかった」――貫井は籐子にそう漏らす。籐子は、吉武はまさに営業のために生まれてきたような人だと評するが、実は彼が元々クリエイター志望だったと知り、藤子は驚く。貫井は「自分のやりたいことと違う仕事でも、気持ちを切り替えて結果を出すなんて、すごいよな…」と呟くのだった。
やがて、リゾート会社の社長の要望通りの作品が完成する。しかしそれは、到底貫井らしいとは言えない仕上がりだった。2つの案のどちらが良いかと貫井から聞かれた籐子ははっきりと「よくないと思います、どちらも…貫井さんらしさがないんじゃないかと」と言い切る。
さらに籐子は吉武に対し、「どうして貫井さんらしくやらせてあげないんですか。これではユニバーサルにいた頃と同じです。辞めた意味がないじゃないですか」と詰め寄るのだった。

一方で、寺石香里の気持ちを確かめ合い、共に暮らす決意をしていた壮吾には、思いがけない出来事が待っていた。香里は「夫がやり直したいと言ってきたの。帰らなきゃいけない」と告げ、金沢へ戻ってしまう。あっさりと振られてしまったのだ。
その頃、リゾート会社社長との接待の席ではさらなる問題が起きていた。完成した作品に不満を示した社長は修正を要求する。吉武は「貫井は譲らないと思います。作り手としての思いがありますから…」と食い下がるが、社長は「作り手の気持ちなんて興味はない。これはうちの会社の宣伝だ、修正なら君がやればいい、位置を少し変えるだけだろう」と冷たく言い放つ。
その言葉に、ついに吉武は怒りを爆発させる。「クリエイターを何だと思っているんだ!」――抑えていた感情が一気にあふれ出すのだった。
場面は変わり、バー。吉武は貫井に、リゾート会社との仕事を断ったことを告げる。
「本宮藤子のことだが、人違いで引き抜いたと言っていたな。だが、彼女のおかげで俺は大切なものに気づいた。案外、拾いものだったのかもしれないな…」
吉武と別れた帰り道。貫井は改めて籐子の言葉を思い出していた。
「よくないと思います、どちらも…貫井さんらしさがないんじゃないかと」
その言葉を胸に、一人静かに笑みを浮かべる貫井だった。


