あらすじ国内ドラマ月夜行路(げつやこうろ)

月夜行路|第9話|あらすじ・ネタバレ|狙われた遺産!漱石誕生の地・夏目坂の屋敷に現れた怪人と相続バトル

ドラマ「月夜行路(げつやこうろ)」第9話、啓介(板尾創路)と話をしている野宮ルナ(波瑠)と沢辻涼子(麻生久美子)

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【超まとめ】サクッと3行解説
  • 常連客・富士子の遺言書紛失と相続争いの中、夫・啓介が演じた悪役の真意を解き明かすルナ
  • 啓介が悪役を演じていたのは、亡き妻の思い出が詰まった家と、家族の絆を守るための献身的な嘘だった
  • 遺産の真相と夫婦の愛を解き明かした直後、ルナの元へ父の容体急変という知らせが舞い込む
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ルナの店で、涼子や田村を前に父親との確執や自身の考えを語るルナ
「父はいつも言ってた、人をよく見ろ、窮地にあれば助けろ。医療と法律の知識があれば大部分の人間は救う事ができる、だから医師か法律家のどちらかを目指しなさいって」
そして父親から「文学では人を救えない」と断言された過去があった。

ルナはパソコンの中に父の「真意」が隠されている気がすると語る。

そんな中、店の常連である銀座の画廊オーナー・富士子との交流が話題にのぼる。
富士子はルナも顔負けの夏目漱石マニアであり、ルナとはお店で文学談義を楽しむ仲であった。
しかし、パスワード解読のため富士子に連絡していたが、返事がないため電話をかけたところ、富士子が4日前に亡くなっていたことが判明する

第9話・あらすじ/ネタバレ

富士子の訃報を受け、ルナと涼子は富士子の住む夏目漱石の誕生地へ弔問に向かう。
富士子は2年前に脳梗塞を患い、その後がんが見つかり、同居する次女・菜名子(北乃きい)が介護を続けていた。 道中、ルナは富士子と人間の業について語り合った思い出を振り返り、自身が小説家であることを富士子に明かせなかったことを後悔する。

富士子の家で遺影に手を合わせたルナたちは、富士子と啓介(板尾創路)という男性が写る写真を目にする。 次女・菜名子の話によれば、啓介とは半年前、病院の院内図書館で夏目漱石の話題をきっかけに出会い、再婚していた。
啓介は家族の反対を押し切って結婚した後も、富士子が亡くなるまで付きっきりで看病を続けていた。

遺産相続を巡る泥沼の争い

家のキッチンでは富士子の長女・美央子と長男・雄太郎が遺産相続を巡って口論をしていた。
お恥ずかしい所をお見せしてしまって、とルナと涼子にお茶を出す菜名子は、啓介は「資産目当てと思われたくない」と、相続を放棄する念書を書いていたことを打ち明ける。

ルナたちが帰る際、菜名子の案内で富士子の形見分けのため、書籍を置いてある部屋へ向かうと、そこには啓介がいた。

啓介は家を売る前に少しでも遺品を整理する必要があると、富士子の蔵書を「二束三文」と評し、売却しようとしていた。
「は?この家は売りませんよ!」(菜名子)
「でも、美央子さんも雄太郎さんも売る気満々ですよ、二人は今更ここに住む気もないでしょうし」(啓介)
続けて啓介は自身の相続権を主張し、富士子の遺言書によってすべての財産が自分に譲られることになっていると告げる。

「でも、遺産は放棄するっていう約束ですよね?」(菜名子)
「そうでも言わないと結婚させてくれなかったでしょ?法律上、配偶者には遺産相続の権利があるんです。遺言書には、不動産・金融資産を含むすべての財産を僕に譲ると書いてあります。頼んだわけじゃないですよ、彼女の遺志です」(啓介)

ルナは啓介に対し、富士子との共通の話題であった夏目漱石について質問を投げかける。啓介は具体的な作品名を即答できず、漱石の作品を知っているかのような素振りを見せるものの、不自然な対応をとる。その様子から、菜名子は啓介が漱石のファンであると偽っていたのではないかと問い詰めた。

ルナが見抜いた「献身的な嘘」の正体

啓介が富士子の全財産を相続する遺言があると言い張り、富士子の子供たちは騙されていたと怒りを露わにする。
啓介は証拠として遺言書を開封するよう促し、遺言書を保管している金庫を確認すると中身は紛失していた。

啓介は、暗証番号を知る菜名子ら三人のうち誰かが遺言書を隠したと主張するが、長男・雄太郎は逆に啓介自身が遺言書を処分したのではないかと疑う。遺言書の行方を巡って三兄妹と啓介の対立が深まる中、菜名子は全員での捜索を提案する。

ルナ達は帰ろうとするが、啓介は証拠隠滅を防ぐための監視役としてルナと涼子に捜索への立ち会いを依頼した。ルナはこれに応じ、田村と小湊を呼び寄せ、全員で家の中を捜索することになった。

啓介はリフォームで庭を整備した際、犬の侵入を防ぐ柵を設置していた。
結局遺言書は見つからず、啓介は法定相続分として3億円を受け取ると言い残し、その場を去った。
玄関先で犬を叱る啓介の「ヘクトール」という声を聞いたルナが、彼の元へ駆け寄る。

ルナは「ヘクトール」という犬の名前から、夏目漱石の随筆『硝子戸の中(がらすどのうち)』に登場する「柱の切り組に金を隠す」というエピソードを想起し、リフォームされた寝室の柱を確認した。
そこには細工が施された引き出しがあり、遺言書が隠されていた。

この仕掛けを知り得たのはリフォーム後に部屋で富士子と過ごしていた啓介のみである。ルナは、啓介が金庫の暗証番号を知っていた可能性も指摘した。
「暗証番号は例えば、富士子さんのお誕生日とか?兄妹全員が覚えやすい数字、啓介さんにも予想しやすい数字です」(ルナ)

遺言書には「財産は三人の子供に等しく相続させ、配偶者の啓介には相続させない」と明記されていた。
啓介が遺留分を主張すると、ルナは民法第891条に基づき、相続権を失うと指摘した。
「被相続人の遺言書を偽造し、変造し、破棄し、または隠匿した者は相続人になることはできない。つまりあなたは既に、相続権を失っているんです」(ルナ)

悪役の去り際と新たな「謎」

「余計なことを!あんたのせいで」と啓介は吐き捨てた。

「ヒントをくれたのは啓介さんですよ。あなたの一言が隠し場所を教えてくれました。『ヘクトール』と犬を呼びましたよね。夏目漱石先生が飼っていた犬の名前も同じで、随筆『硝子戸の中(がらすどのうち)』のエピソードです。その名前からピンときたんです」(ルナ)

早く出て行ってください、と言う菜名子に啓介は冷ややかに応じた「何でこの家にそんなにこだわるんです?不動産屋が言ってましたよ、大した資産価値はないって。でも土地はかなりいい値段で売れるみたいなんで、早いとこ査定して…」、だが雄太郎と美央子は家の売却を強く否定した。
啓介は一瞬だけ薄笑いを浮かべ「では荷物をまとめてきます。ごきげんよう」と部屋を去った。

富士子宅からの帰り道、涼子はルナに、富士子の蔵書には夏目漱石の作品がほとんど2冊ずつ揃っていたこと、そして庭にはポピーが咲いていたことを話す
「ワンちゃんがいるのにポピー?」(ルナ)
「確か柵がしてあって、ワンちゃんが入れないようにしてあるって言ってた」(涼子)
「2冊あった夏目先生の本、タイトル覚えてる?」(ルナ)
『こころ』『坊ちゃん』『道草』『虞美人草』と聞いているルナの様子を見てお菓子を差し出す涼子
ルナは菓子を食べ思考を巡らせる

柱の引き出し、ポピー、犬のヘクトール、2冊の本…
「つながりました。涼子、戻りましょう」(ルナ)

100年待つ百合の花―「悪役」に隠された愛の誓い

玄関先で荷造りを終えた啓介とルナと涼子は言葉を交わす。
「啓介さん、100年待つつもりですか?これ、百合ですよね?」と、百合の鉢を見て啓介に問うルナ
「違いますよ」
「いいえ百合です。だからヘクト―が入ってこないように柵をしてるんですね?百合はワンちゃんには毒ですから、もちろんポピーも。もうやめませんか?夏目先生のこと知らないふりするのは」(ルナ)

ルナは啓介が漱石に詳しいこと、庭の百合が『夢十夜』にちなんだものであることを見抜き、夏目漱石という共通の話題で富士子と惹かれあっていたことを突きつける。

「ポピーの別名は虞美人草(ぐびじんそう)、2冊ずつあったのは、1冊が富士子さんのもの。もう1冊は、啓介さんがここに越してくる時に持ってきたものですよね?そしてこの百合“100年。私の墓のそばに座って待っていてください。きっと会いに来ますから”、夏目先生の『夢十夜』の中で亡くなる女性が男性に告げるセリフです。そして100年後、彼女は百合になって戻って来る。富士子さんが大好きだった小説です」

啓介は、自分が悪者を演じた目的を明かす。それは富士子が家族と過ごした思い出の詰まったこの家と、菜名子の居場所を守るためだった。
長男・雄太郎と長女・美央子が遺産目当てで家を売ろうとしていたため、自分が遺言書を隠し、あえて悪役を演じることで、3人の子供たちに家を売る気を失わせようとしたのである。
啓介はルナが漱石の『硝子戸の中(がらすどのうち)』から遺言書の隠し場所を見抜くことも期待していた。

最後に信じたい人

事の真相を陰から聞いていた子供たちは、自分たちの欲深さを反省し、年に一度は家に集まることを約束する。
「最初は婚姻届は出すつもりはなかったんです、ただそばにいて、彼女の人生最後の日まで寄り添えたらそれでいいと。でもある時、彼女に言われたんです」(啓介)
(啓介さん、私と結婚してくれない?困らせちゃうってわかってたけど、自分が今どうしたいかを大事にしたいなって思ったの)(富士子)

「僕にはもったいない、素敵な人でした。なぜ僕が遺言書を隠したと思います?もうひとつ理由があるんです。”金さ君、金を見ると、どんな君子でもすぐ悪人になるのさ”」(啓介)
「『こころ』に出てくる、先生の言葉ですね」(ルナ)

啓介は大金による心の変質を恐れてあえて相続を放棄する道を選んだと話す。
「理性があるうちに、相続資格をなくしておこうと思ったんですか?」(ルナ)
「人間なんて、弱いもんですからね」(啓介)

「『こころ』の先生は、自分も人も信用できなかった。でも最後に主人公のことを信じると決めた。富士子さんもそうだったんじゃないでしょうか。再婚を決めたのは最後に信じたいと思える人に出会えたから」(ルナ)
その後、ルナと涼子は富士子の形見として本を受け取り、家を後にした
(富士子さんの形見分けの本は、啓介さんが選んでくれた。ママは『硝子戸の中(がらすどのうち)』、私は『吾輩は猫である』)涼子

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私がママの味方でいるから

涼子はルナに、パスワードの試行結果を尋ねる
『吾輩は猫である』のモデルとなった猫の命日を試したが、パスワードは違った。
入力の機会は残り2回となる。もし開けなかったらと話をしている時、従兄の正義からルナに電話が入る。
ルナの父親の容体が急変し、病院へ救急搬送されたという知らせだった。

ルナは電話を切った後も動こうとしない。
「ママ、行かないの?」(涼子)
「行けるわけないでしょ」(ルナ)

「どうして?もう、いいかげんにしなよ!ママ、逃げちゃダメだよ!お父さんの真意より、今は、ママがどうしたいかじゃないの?あの日、ママが大阪に連れ出してくれたおかげで、私は前に進むことができた。あの旅に出るまで、私の時計がずっと止まってたみたいにママの時間も止まってるように見える。ねえ、ママはどうしたいの?」(涼子)
ルナは店をバブリーに任せ病院へ向かった。

(その先に待っているものが希望でも絶望でも、私はママの味方でいる、どんな時でも味方でいるから)涼子

つづき 第10(最終)話 はこちらから
6月12(金)に公開予定です!
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【本記事の画像引用元】
作品名:ドラマ『月夜行路』/ 放送・配信:日テレ
備考:本記事の画像は作品の解説・紹介を目的として上記より引用し、加工を施して使用しております。