- 貴恵が消えた後、圭介と麻衣は再び喪失感に苦しむが、互いを支え合い歩み出す決意をする
- 大切な人たちに別れを告げた貴恵は、成仏の時を悟り訪れた公園で、元の万理華と再会する
- 「家族にもう一度会いたい」という貴恵の願いに、万理華が貴恵の頬に手を触れると、あの日、貴恵が万理華の体にに宿った時と同じように、万理華の手が光に包まれた
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万理華(毎田暖乃)の中から貴恵(石田ゆり子)の意識が消えた夜。ベッドで万理華は、母・千嘉(吉田羊)に不思議な体験を話し始めた。

「ねぇママ、私、夢を見てたのかな。夜にね、公園できれいな女の人に会ったの。とっても優しい人。それからね、気が付いたらもう明るくなってて。誰も万理華のこと見えてないみたいで…それでね、うちに帰ったの。私と同じ顔の女の子がいた。でもその子は明るくて元気で、頭が良くてしっかりしてて、みんなに人気で。だからね思ったの。ママがなってほしい万理華はあの子なんだって。だからもう、うちに帰るのはやめにしようって」(万理華)
「違うよ万理華。ママがずっとずっと会いたかったのは、今の万理華だよ。ここにいる万理華だよ。今までずっとごめんね。ママのせいで悲しい思い…いっぱいさせてごめんね。万理華は何も悪くないの。万理華はそのまんまでいいの。ごめんね…ごめんね、万理華」
「泣かないで、ママ」 万理華は千嘉を抱きしめて言った。
第9話・あらすじ/ネタバレ
翌朝、新島家・麻衣
(うちのママは10年前に死んだ。それからお父さんと私はゾンビになった。10年後、ママは帰ってきた。小学生の姿で。なのにママはまた消えてしまった)

貴恵が再びいなくなり、圭介はまた抜け殻のようになっていた。
その圭介を、貴恵が見つめていた。
「ボケっとしてるんじゃないわよ。仕事中でしょ?」 貴恵は圭介の会社に来ていた。
圭介にはその姿が見えていない
「一度来てみたかったのよね、あなたの会社。どうせ成仏しなきゃいけないんだし、ちょっとくらいはいいわよね」
麻衣は、蓮司からの連絡に返事もできなくなっていた。
そんな麻衣の隣にも貴恵が寄り添っていた「ごめんね麻衣。あんな別れ方をして」

ーー喫茶たいむのカウンターに現れた貴恵、マスターにだけはその姿が見えている
「そこに居座られると邪魔なんだけど」(マスター)
「声が届かないって切ないわね」(貴恵)
「だからみんな私んとこ来ちゃうんじゃない?」
そこへ圭介がやってきた
「毎日来てるわよあんたの旦那。忠犬ハチ公みたいに。またあんたがあの小学生の姿で現れるとでも思ってんのかしらね」(マスター)
「顔を上げなさいよ」―貴恵の言葉が圭介を歩ませる

ある日、圭介と守屋が仕事でショッピングモールへ行った時、千嘉と万理華を見かける。
圭介は万理華に声をかけず、そのまま立ち去ってしまう。
守屋は圭介の行動に戸惑いながら「万理華ちゃん、久しぶりだね」と声をかけるが、万理華は「あの…誰ですか?」と、守屋のことを全く覚えていない様子だった。
圭介が夜に帰宅すると、家の前で蓮司(杉野遥亮)が待っていた。
連絡が取れなくなり心配する蓮司の問いかけに、麻衣は「言ってもわかってもらえないから」と突き放し、しばらく一人になりたいと告げる
「そうか。ごめん、押しかけるようなことして」蓮司はそれだけ言い残すと、場を去っていった。
「麻衣、愛川くんは麻衣のことを心配して…」(圭介)
「じゃあ、何て言えばよかったわけ? ママが10年ぶりに帰ってきたけど、またいなくなっちゃったって? もうどうでもいい、10年前、あの時私、ママと一緒に消えちゃえばよかったんだよ!」
麻衣は部屋に閉じこもると、泣き崩れた。

一人でリビングでうなだれる圭介、その時貴恵の言葉を思い出す
(失ったものを見つめて死ぬまで過ごすの? そんな風に生きるには残りの人生は長すぎない? 今までだってこれからだって父親でしょ? 顔を上げなさいよ。信じてるから)
翌朝、圭介は以前のように朝食を用意し出社した。
貴恵が託した、友利への最期のエール
『喫茶たいむ』にやって来た友利は「10年前、何もできなかった自分が心底嫌いだった」と、喫茶マスターに打ち明ける
「今さら遅いかもしれないけれど、姉ちゃんに見てほしくて描いたんだ」 友利はそう言って、持ち込みをする漫画の原稿を見せた。その話をすぐ隣で貴恵が聞いていた。

マスターは自分が読むふりをして、貴恵が見えるように友利の原稿をテーブルに置いていく。
その隣には、いつの間にか吉原も現れていた
「なんかすいません。友利くん気になっちゃって」 友利の漫画を読み、貴恵と吉原は思わず笑い声を上げる
「僕はこれで気が済みました。僕はお先に行きますね」 吉原は友利の方を見て「楽しんで」と言い残し、姿を消した。
貴恵は友利の漫画を読み終え、笑みを浮かべ友利へ話しかける
「最高に面白かった。しっかり頑張ってね。バイバイ、友利」
その頃、千嘉が帰宅すると万理華が貴恵の絵を描いていた
「誰を描いているの?」
「公園で会った女の人。ヒマリちゃんもタケルくんも言うの。キャラが違う私がいたって。私と同じで、私じゃないあの子。あの子はいたんだよね? 夢じゃないんだよね?」

「この人はとっても優しい人でね。いつも人の幸せを考えて、笑った顔は太陽みたいに温かくて、みんながそばにいたくなるような人だった。だけどね10年前に亡くなったの。でも家族が心配で、どうしてもどうしても会いたくて。だから万理華の体の中に入っちゃったの」(千嘉)
「じゃあ、この人はどこに行っちゃったの?」(万理華)
「ママにもわからないの…、ママにもいっぱい親切にしてくれたのに、いっぱい優しくしてくれたのに、ママ何もお返しできなかった…」(千嘉)
そのとき、貴恵が来ていた「そんなことないよ。ありがとう千嘉さん」
親子の時間が再び動き出す夜

圭介が仕事から帰宅すると、麻衣は食事に一切手を付けていなかった。
圭介はスーパーへ走り、急いで晩ご飯を作ると麻衣を呼びに行った。
「ご飯、いらない」
「麻衣、ご飯は元気の元だぞ」
「よく…そんな取れる気になれるね」
「麻衣、謝らせてほしい。ママがいなくなってからのこの10年、僕は本当に最低の父親だった。麻衣を励ますよりも、自分の悲しみに浸ることを優先させた、何の望みもなくただ生きてるだけの生活に麻衣を巻き込んだ。ホントはもっと前に…お父さんこうやって麻衣と話さないといけなかったんだ、麻衣と一緒に泣いて、悲しいけど、それでも一緒に、ママがいなくても2人で一緒に生きていく道を探さなきゃいけなかったんだ
なぁ麻衣、どうしてママは帰ってきてくれたんだろう? どうして小学生になってまで、もう一度会いに来てくれたんだろう?ママの気持ちを考えたら、自分が情けなくて腹が立つよ。最後までママにすがって、最後まで心配させて。だからもうあの頃のように落ち込むのはやめようと思う。せっかくこんな奇跡が起きたんだ、ママがしてくれた…ママが言ってくれたことをムダにしたくない」
「これからは、失くしたものじゃなくて、ママがくれたものを見つめて生きていかないか? ゆっくりでいい。どれだけ時間がかかっても…お父さん、もう二度と麻衣のことを投げ出さないから」

沈黙が流れた後、麻衣が部屋の扉を開けて言った
「…おかず、なに?」
「焦げた唐揚げと…しょっぱいオムライスだ」
二人は、圭介が作った不格好な料理を囲んだ
「もう一度だけ家族に会いたい」―貴恵の頬を包む小さな奇跡
貴恵は、初めて万理華と会ったあの公園に佇んでた
「傷つけてばかりだったわね、圭介。麻衣、ごめんね…さよなら」
「…あの、お迎えはまだかしら? 成仏なんてしたことないから、タイミングが分からなくて」
そこへ部屋で眠っている万理華とは別の、もう一人の万理華が現れた
「いいの? 本当にサヨナラしてもいいの?」(万理華)
「…もう十分、わがままをさせてもらったから」(貴恵)

「あの時、万理華が独りぼっちだった時、優しくしてくれたでしょ?私、消えちゃいたいって思ってた。でも会いたかった。ママに、ヒマリちゃんに、タケルくんに。いつもの通学路のワンちゃんに、だからね、会いたいって思うのはわがままなんかじゃないよ」
万理華のその言葉に、貴恵の瞳から涙がこぼれる
「…会いたい。もう一度だけでいいから会いたいよ。家族に会いたい」
貴恵の頬を万理華が両手で優しく包み込む。その瞬間、万理華のその手が光に包まれた
ーー翌朝、新島家へ走る万理華の姿があった

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【本記事の画像引用元】
作品名:ドラマ『妻、小学生になる。』/ 放送・配信:TBS
備考:本記事の画像は作品の解説・紹介を目的として上記より引用し、加工を施して使用しております。


