- 番組続編を勝ち取る浅川、だが同時に再審請求の厚い壁にぶち当たる
- 2つの事件の酷似から浮かぶ同一犯の影
- 「勝ち組」の仮面が剥がれ慟哭する岸本拓朗と絶望の果てに転落したチェリー
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2018年9月、フライデーボンボンの収録スタジオ
浅川恵那(長澤まさみ)が強行したゲリラ放送は、村井(岡部たかし)の「最後まで流せ」という指示によりそのまま放送された。
番組は無事に終わったが、誰もが腫れ物に触るまいと浅川から目を逸らしていた。その後、上司から激しく叱責された浅川。浅川は番組司会の海老田天丼(梶原善)には事前に計画を連絡していた
「なんで海老天さんに相談して僕には内緒なんですか?」と岸本拓朗(眞栄田郷敦)は怒る
「巻き込みたくなかったんだよ、万が一の時は責任取らなきゃいけなくなるしさ、そもそも君が言ってたじゃない権力となんか戦えませんって」
ーー揉めているところに井川純夏(木竜麻生)から電話が入った。
第4話・あらすじ/ネタバレ

「夜分にすみません、両親が泣きながら電話してきたんです、晴美の親友だった子が放送見て実家に電話したらしいんです、自分も晴美は絶対下着を売るような子じゃないって思ってたって、12年間ずっと悔しく思ってたけど、今夜やっと晴らされた事が晴美のためにホントに嬉しいって、泣いてくれてたそうです、本当にありがとうございました浅川さん、岸本さんも本当にありがとうございました」姉・純夏(すみか)の言葉に涙が止まらない浅川。
特集に対する反響は期待以上で好意的な反応が圧倒的だった。視聴率はなんと6.5%、今までにない数字を叩き出した。
喜ぶ岸本とは対照的に浅川は焦っていた
「落ち着け落ち着け、今ここすっごく大事なトコだから」
「続編決定ですよね、こんな評判良くて数字も出てて」(岸本)

「バカだな逆だよ、局長とプロデューサーの反対を無視してこんな数字取っちゃったんだから、おじさん達のメンツは丸潰れ、こっから先はもっと下手下手に出ながら事を進めなきゃならなくなったよ」
「どうでもよくないですか?そんなの」(岸本)
「よくない!おじさん達のメンツとプライドは地雷なの、死んでも踏まないように歩かなきゃいけないんだよ」(あーなのに思いっきりふんじゃった私)と思っていた所、局の廊下で局長とバッタリ顔を合わせた浅川。
ゲリラ放送のことを平謝りするが、局長は「いやぁ良かったよ、たまにはいいよねあのマジなのも」と意外な反応、局長は反対してはいなかったのである。
浅川はすべてが名越公平(近藤公園)の嘘だったと気が付いた。
だが浅川は素知らぬ顔で、局長からのお褒めの言葉も頂いたので続編頑張りますと宣言する。
(負けるわけにはいかないですよ、あらゆるものを私利私欲で分解し、全て惰性へと溶かし込むコンポストみたいなこの職場から…自分の仕事を取り戻してみせますよ、絶対に)
2つの事件の類似点、浮かぶ真犯人の影

「首都新聞」の記者、笹岡まゆみ(池津祥子)の話では、神奈川県警は女子中学生殺害事件をほとんど捜査せずに終わらせるつもりだという。
捜査員は退職間近の人間ばかりの形だけの特別捜査本部。そしてある重要な情報を提供してくれた。
この前の殺人事件の被害者、中村優香さんの遺体には暴行の跡があったが、着衣に乱れはなかった。恐らく暴行後に犯人が着せ直し、体勢も棺の中にいるように真っ直ぐ整えられ、腹部の上で両手が組まれていた、しかしなぜか右足の靴だけがなかった。
実はこの遺体の特徴が12年前の井川晴美(葉山さら)さんのものと全く同じだという。
やはり同一犯の犯行であり、警察が中村優香事件を捜査したがらないのは自分達の間違いを認めないためだと推測された。

岸本と浅川は井川晴美さんの事件現場に向かった。
12年前、遺体はこの位置に真っ直ぐ横たわっていた。
しかし前日の大雨で半分水に浸かった状態だったため、検出された体液は微量で状態も悪く、当時の技術ではDNA鑑定ができなかった。判明したのは犯人の血液型がA型ということだけ。
松本さんの血液型はA型、アリバイがなく、自宅に家出少女を住まわせていた。そして警察での自白と、決定的な目撃証言が逮捕の決め手となった。

ーー身長160cm前後、40から50代の作業着姿の男が山道を駆け下り、自転車で去っていく姿を、西澤正が目撃したと証言した。
しかし捜査の初期段階では別の目撃証言があったのだが、これはいつの間にか消されていた。
西澤の目撃証言は一体何だったのか。
再審棄却・開かずの扉と「おもちゃの正義感」

二人は再審の難しさについて話し合う。再審が認められるのは年に数件、開かずの扉と言われている。現在の技術でDNAを再鑑定するには検察の同意が必要だ。
「それって例えば僕が何かやらかして、調べていいかどうか僕が決められるって事ですか?」(岸本)
「同意する?」(浅川)
「死んでもしないですね」(岸本)
「だから開かずの扉なんだよ」
第2弾の放送は、目撃情報の矛盾点を中心とした内容で、視聴率は7.1%を記録。翌週にはネットメディアを中心に話題が広がった。
しかし木村弁護士(六角精児)と再審請求が通った事例について勉強させてもらおうとしていた当日、裁判所から松本氏の再審請求棄却の通知が来たと知らされる。
「私たちの番組と何か関係があるんでしょうか」(浅川)
「わかりません」(木村弁護士)

「関係ないです、とは言ってもらえなかった」(浅川)
「じゃ関係あるんですかね」(岸本)
「無いとは言い切れないという事だと思う」
「いやいや冷静に考えましょうよ、僕らの番組『フライデーボンボン』ですよ、エンタメとグルメの間で10分特集されたくらいで、裁判所がいきなり逆上して再審棄却って、ありえなくないですか?」
浅川は村井喬一(岡部たかし)が最初に言っていた言葉を思い出していた。
(…敵はどこにいるかわからない、おもちゃみたいな正義感で余計なことをするな)
元カレの残酷な支配、「知らない方がいい事」と浅川の敗北

浅川は続編制作の中止を決断、必死で止める岸本を後にした。そして先日、斎藤正一(鈴木亮平)が家に来た時の言葉を思い出していた
「例の君の追っている冤罪事件の事なんだけど…」
その件を斎藤にメールで尋ねると「今夜家に行く」との返信。
岸本が遅くまで仕事をしていると視聴者からの電話が入った。
自分は井川晴美さんの元カレで、彼女との手紙の中に犯人と思われる男の話が書かれているという。慌てる岸本、その手紙をとりあえずFAXで送ってもらう事にした。
浅川の家に斎藤正一が来た、浅川は放送の直後に再審請求が棄却されたこと、以前斎藤が何かを伝えようとしていたことを問いただす
「私に放送を辞めさせたかったんじゃないですか?」(浅川)
「そうだよ」(斎藤)
「理由は何ですか」
「まぁ知らない方がいいんじゃないかな」
「知りたいんです」
「傷つくよ君、知らない方がいい事もあるんじゃないの?」そう言って斎藤は浅川の顔に手を回す。浅川は拒絶するが
「じゃぁさ、なんでベッド買ったの?」と言葉を続けられる

ーーベッドで再び体を重ねる二人
(悔しいけど、やっぱり自分なんかには太刀打ちできない位、この世界は残酷で恐ろしいのだと、思い知らされてしまうような時、どうしようもなく抱かれたくなるのはきっと…この人が私よりずっとそういう事に詳しいからだ、守られているような気がしてしまう、抱かれているだけなのに、そしてこの人はそんな私の心理についても…時に、私より詳しいのだ)
斎藤はまた電話すると言って帰っていった。
(かなわない…最初から)
斎藤が浅川のマンションから帰る途中、そこへ慌てた岸本がやってきて鉢合わせした
浅川に情報提供の件を知らせたくて急いできたらしい、FAXなので肝心の犯人の名前が飛んでしまっているが、後日本物が送られてくるという。
「お前、まさか金とか払ってない?」(斎藤)
岸本は5万円手付金として払っていた、本物が送られてきたらあと15万払う約束をしていた
「多分なその本物は送られてこないよ。ガセだよ」(斎藤)
友を見殺しにして手に入れた「勝ち組という名の地獄」

ーー村井喬一(岡部たかし)と二人で焼肉を食べる岸本
「お前それがガセだよ、言ったろうがよ冤罪なんて生半可な覚悟でやるなってよ」と一蹴される
「負けちゃダメですよねこれしきの事に」
「え、何お前まだやるつもりなの?マジかお前、さすが能天気バカだなちょっと見直すわ」
「…村井さん、いったい僕は何に勝ってるって言うんですかね」
「へ?今お前なんかに勝ってるっけ?」
「あーいや、僕ずっとママにそう言われて育ってきたんですよ。裕福な家に生まれて、小学校から大学までずっと名王(めいおう)で、大手テレビ局で働いてる人生の勝ち組なんだって。
でも僕、本当は何にも勝ててないんじゃないかって気がするんですよね、ていうか結局僕とママはより負けて来たんじゃないかって。
自分達は勝ち組なんだって思い込むために、必要以上に負けてきただけなんじゃないかって、なんか最近そんな気がしてしょうがないんですよね」
岸本のその話を黙って聞いていた村井は、岸本をあるビルの屋上に連れて行く。
そこからは岸本の母校、名王中学が見えた。

2007年に起きた生徒の自殺事件。村井は当時この取材をしていた。
「よく考えたらあれお前の同級生だよな、お前は何考えてたの?当時、同級生がイジメで自殺した時にさ、お前どのポジションにいる奴だったの?
イジメる奴?かばうやつ?それか見て見ぬふりするっていう、一番ありがちな奴?」
「…僕は気づいて…なかったっていうか、もう記憶もあまりなくて…」(岸本)
「逃げんな!向き合えよ、自分が何に負けて来たのかちゃんと向き合え、それができねぇ限り、お前は一生負け続けて終わるぞ」
村井のその言葉に岸本は動揺し、激しく嗚咽(おえつ)する
「僕は…裏切ったやつです…友達だったのに…こうやって見せてきたんです、手のひらに…鉛筆の芯がいっぱい刺さってて、でも誰にも言えなかったんです、自分がイジメられるのが怖くて、だからママに言ったんです、でもママも学校に何も言わなかった。
イジメの主犯が学年で一番の有力者の息子だったからです。
僕らは負けたんです、決定的に負けてそれからずっと負け続けてる。
一番嫌いで許せないはずの奴らに媚びへつらいながら、勝ち組でいさせてもらうために、友達を見殺しにしてまで、それを無かった事にしてまで、そんなんで勝ち組って…どうかしてんだよ…」

岸本のそんな変化に浅川は何も気づいていなかった。
いつもの番組の飲み会、トイレから戻った岸本に
「この間斎藤さんが家に来た事、誰にも言わないで向こうに迷惑かかるの嫌だから」と言うが、なぜか岸本は虚ろな目で浅川を見ただけで、何も言わず立ち去った。
岸本拓朗がその時、本当は何を思っていたのかはわからない、だけどなぜか、脳天から真っ二つに切られたような気がした。
自分の弱さを愚かさを、情けなさを…見抜かれたと思った。
その頃、チェリーのアパートで衝撃音が響く。ベランダの下にはチェリーがうつ伏せで倒れていた。

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【本記事の画像引用元】
作品名:ドラマ『エルピス―希望、あるいは災い―』/ 放送・配信:フジテレビ
備考:本記事の画像は作品の解説・紹介を目的として上記より引用し、加工を施して使用しております。


