結婚が決まり浮かれる東十条 司(東幹久)とは対照的に、どこか浮かない表情の神野 桜子(松嶋菜々子。中原 欧介(堤真一)との最初のデートで忍び込んだ庭園の門の前で車が止まると、門を見つめながら「道草、したことありますか…」とつぶやく
「ないな。小学生の時から運転手さんが送り迎えしてくれてるから」(東十条)
「そうですよね、あれは暇でお金が無い人間がする事ですよね…」
第10話・あらすじ/ネタバレ
- 「失って初めて気づく大切なもの」佐久間の言葉に心が揺れる桜子
- 欧介の危篤を耳にし、挙式の最中に式場を飛び出し病院へ走る桜子
- 全てを捨てて「お金より大切なもの」に気づくも遅すぎた告白
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職場では同僚が彼氏との恋愛トラブルで仕事を休んだ事が話題に、気持ちがわからなくもないと語る塩田 若葉(矢田亜希子)達、その会話を耳にした桜子は「だから何度も言ってるでしょ、恋になんか落ちちゃダメ、あんなもんに落っこちるから人生取っ散らかっちゃうのよ、舞い上がったり落ち込んだり、そんなの単なるエネルギーのロスよ、本当に幸せになりたかったら一時の病気よりも冷静な判断力、どんな誠実な男よりも信じられるのはお金、お金は絶対に女を裏切らない」と言い切る
「あのー欧介さんの事なんですけど」と若葉が昨夜のことを切り出すと「何?あの誠実なだけでお金が無い、若葉ちゃんの彼氏がどうかした?」と桜子
昨夜バス停で欧介と会った事を聞かれると、昨夜のことを思い出し一瞬固まるが、会っていないという桜子、欧介が桜子とバス停で会ったと言っていたと若葉に言われると、
「なーに言っちゃてるのかしらね、人違いじゃないの?一秒たりとも会ってません、中原欧介、究極の貧乏で苦労しすぎて幻覚でも見ちゃったんじゃないのー?」とおどけて誤魔化した。
失ってから気づく、一番大切なものの正体

魚春に黒川教授から電話が入る、研究室に魚を届けてほしいと頼まれるがそれは口実で、先日の話をもう一度考えてみないかという誘いだった。「とにかく研究室で待ってるから」と一方的に電話は切られた。
東十条の提案で佐久間夫妻に結婚式の招待状を届けに訪れた桜子と東十条、そこに魚を届けに来た欧介と若葉が現れる。粕屋 紳一郎(筧利夫)や花房 礼二(押尾学)も既に来ていて全員で食事をする事に。
やがて話題は佐久間夫婦の馴れ初めの話へ「どうして真理子さん一人に絞ってプロポーズしたんですか」と問われると佐久間 為久(西村雅彦)は「強敵が現れたから、そいつはパッとしない、自分の気持ちも伝えられないどん臭いやつだったが、そいつはとんでもないものを真理子にプレゼントした、北海道の美瑛駅のプレートだ」と語る

「冗談半分で私が今一番欲しいものは、美瑛駅のプレートだってみんなの前で言っちゃったの」と妻・真理子(森口瑤子)
「俺は女の子が喜びそうなティファニーのビーンズを買ったんだけど、そいつは北海道までたった一枚のプレートを盗みに行ったんだ」
「あれには感激したなぁ」(真理子)
「俺はその彼女を見てヤバいと思った、真理子の心を取られる、俺はなりふり構わず真理子に土下座してプロポーズした、結婚してくれなきゃ今すぐ窓から飛び降りる」「そうしなきゃ負けるところだった、そいつのたったひとつのプレゼントに。真理子にとってそれが本当に大切なものだったんだ、その人の一番大切なものって世間の価値じゃわからないんだよな、そいつもわからないで取ってきたんだろうけどな」
ーー『そいつ』とは欧介のことだった。

佐久間が台所でチーズを切っていると桜子がワインを取りにやって来た「さっきの話素敵ですね、私なら迷わずティファニー選びますけど」
「あなたの価値観はいつもストレートでわかりやすい、でも普通はね、何が自分にとって一番大切なのか気づく事の方が難しい」
「どういう事ですか?」
佐久間は続ける「それを無くす前に気付く事ができればラッキーだ、でも多くの人は無くしてしまってから気づくもんでしょ?僕は真理子を失いそうになった時やっとわかった、彼女がどんなに大切か、だから土下座までして手に入れたんですよ、身近にある時はわからない、失った時はじめてその大切さに気付く、しかもそれがその人にとって一番大切なものだったりするから始末に負えないんですよ」

黒川教授の研究室に魚を届けた欧介に、教授はもう帰っていいと言う、欧介が帰ろうとしたところ机の上の論文に目が留まった、欧介は「ちょっといいですか」と読み始め、そのまま夜まで教授と議論を交わした。
別の日、留学時に挫折した過去を理由に再挑戦を止める佐久間達に対し、佐久間の妻・真理子は「欧介くんはもう傷つきたくないんだよね、そうやって自分でバリア作って自分の事守っちゃう、本気で追いかけなければ手に入らないものは、自分で言い訳して諦めちゃう」と呆れたように言い放つ。

欧介は真理子のその言葉で桜子と教授の言葉を思い出していた。
「ご立派な話ですけど、要するに逃げたのね」(桜子)
「君にはお父さんの魚屋を継ぐという大義名分もあったしな」(教授)
バージンロードを捨てて気づいた、お金で買えない”たったひとつのもの”

結婚式当日、欧介は魚市場で考え事をしている最中に荷物にぶつかり下敷きになりケガをする。その事を式場の控室で聞いた桜子、たいしたケガではないと聞きながらも動揺を隠せない。
やがて式が始まり桜子が付添人の総理大臣とバージンロードを厳かに歩く、その時佐久間の携帯が鳴る「え?なんだって…?わかったすぐ行く」「病院に戻る欧介の容態が急変した」と真理子に言い残し式場を後にする佐久間、その会話にショックを受ける桜子。
「行かなきゃ、私行かなきゃ…どうぞそのままで、そのまま、そのまま…」桜子は式場を飛び出し病院へ向かい走り出した。

桜子は病室に駆け付けたがベッドは空だった、そこに佐久間が「桜子さん…?そうかあなた僕の話を、欧介の容態が急変したというのは誤報でした、粕谷のバカがあいつを心配するあまり心電図の測定器コードに足を引っかけて引っこ抜いてしまったようです、それを花房の間抜けが早とちりして心停止と、欧介は今処置室で傷の手当てをしています、ほんのかすり傷ですからすぐに退院できますよ」「それにしても驚いた、その姿で教会からかけつけるなんて、相当目立ったでしょうね」
「わかない…ここまでどうやって来たか覚えてないんです」(桜子)
「それは…大事なものを失うショックがあまりにも大きかったからじゃないんですか、一番大切なものにやっとあなたは気づいたんじゃないんですか?でも今更もう元に戻れない、あなたも早く教会に戻った方がいい」桜子は何も言えず病室を後にする。

その夜桜子の姿は消え、東十条は必死に桜子を探し回っていた。
一方真理子は「桜子さん欧介君の前に現れるわ、もう一度必ず」と言い切る
病院から帰宅した欧介の家には若葉が来ており「披露宴盛り上がった?」と欧介に聞かれると
「素敵な結婚式でした、桜子さんも東十条さんもとても幸せそうで」と嘘をつく。
「あ、そう」と言いながらも欧介はどこか寂しげな表情を見せる。
桜子は欧介との思い出のあの庭園にいた。幼い頃に夢見た王子様の姿が欧介と重なる、そして「ずいぶん、遠回りしちゃったのかな…」とつぶやいた。
「私の中に…あなたがいた」――遅すぎた告白と届かない想い

翌朝、魚春に現れた桜子に欧介は驚く
「桜子さん、どうしたんですか?昨日結婚したんでしょ?なんでこんな所にいるんですか?」
「確かに昨日は私の結婚式でした、でもトンズラしました」
「ぁぁトンズラ…、トンズラ!?どうして??」
「人は…時には自分でも説明できない行動を取ってしまうものです、あの時…どういう衝動にかられて教会を飛び出したのか、あなたのいる病院にどうやって向かったのか、説明しろと言われても無理なんです、記憶が無いんですから」「私は…あなたを永遠に失ってしまうかもしれないと思いました、その時の気持ちなら説明できます、お金には代えられないたったひとつの大切なものがあるとしたら…それは…つまり、結論から言いますと…結論と言うか、今更気づくのも何なんですけど、お金持じゃない人はいてもいなくても同じ、そう思ってました、でもそうではなかったんです…あなたは…いつの間にか…ずーっと前から…私の中に…いた?」

「…あ、ありがとうございます、桜子さんみたいな人からそんな事言われたら…男は誰でも嬉しくなります」だが欧介は桜子の気持ちには答えない。
「お父さんを見送った時、バス停であなたはこう言いましたよね、いつか王子様が迎えに来ると、そしてそれは僕ではないと、ホントに王子様なんて全然柄じゃないし、自分でもそう思ってますから、どう考えても僕はあなたにはふさわしくない。だってそうでしょそんなの桜子さんらしくないですよ、今なら東十条さんの所に戻れるじゃないですか、その方が桜子さんのためだし、一度決めた事だし…」
「…わかりました」
「ごめんなさい」(欧介)
「いえ私の方こそごめんんさい、そりゃそうですよね、今の忘れてください私どうかしてました、ホントに何言っちゃってるんでしょうねぇ」「欧介さんには若葉ちゃんがいるっていうのに、本当に失礼しました」と桜子は作り笑いを浮かべその場を去っていった。

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【本記事の画像引用元】
作品名:ドラマ『やまとなでしこ』/ 放送・配信:フジテレビ
備考:本記事の画像は作品の解説・紹介を目的として上記より引用し、加工を施して使用しております。

