「やっとわかった、あなたが正しかった。心より、お金ですよね」土砂降りの雨の中の中原 欧介(堤真一)の言葉(第6話のラスト)、しかし神野 桜子(松嶋菜々子)はその言葉に答えない。代わりにふと足元の猫に目を向け「…その猫、お腹すいてるんじゃない?昔うちで飼ってた猫もそんな風に鳴いてた。売れ残った魚か何か、あげたほうがいいわ」それだけを言い残し、桜子は振り返ることなくその場を去っていった。桜子は自分の幼く貧しい頃を思い出しながら歩いていた。
その後、桜子はボヤ騒ぎを起こした自分のアパートへと足を運ぶ。荒れ果てた部屋の中、そこに残されていたのは欧介からプレゼントされたカメレオンのブリキのおもちゃだった。桜子はそれをただ黙って見つめていた。
桜子の職場では魚春の話題で持ちきりになっていた。東十条家が新たに建設する病院計画に伴い、信用金庫から借入金の返済を強引に迫られた結果、土地も建物も奪われようとしているというのだ…
第7話・あらすじ/ネタバレ
- 差し押さえ寸前の魚春、欧介は万馬券に最後の望みを託す
- 二人の母の言葉が重なり、桜子は自らの結婚を盾に欧介を救う
- 手柄を隠して冷たく祝う、桜子の「素直になれない」思い
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桜子はニューヨークで東十条とともにドレスの採寸に訪れていた。華やかな空間の中で、着々と結婚の準備が進んでいく。
その頃欧介は銀行を駆けずり回っていた。融資を求めて必死に頭を下げるものの、どこからも首を縦に振ってはもらえない。残された時間はわずか一週間、用意しなければならない金額は三千万円―追い詰められた状況だった。そんな中でも欧介はいつものように魚の配達に向かう。訪れた先の例の豪邸で馬主がこぼす「明日、自分の馬がレースに出るんだがな、出さえすれば六割は勝つ馬なのに、これまで一度も勝ったことがない」
「…とすると…」欧介は思わず計算を始める「その馬、勝つ計算になっちゃうんです…」しかし馬主は苦笑する「まさか。数学で競馬はわからんよ」
差し押さえだけは何とか待ってもらえないかと、欧介は信用金庫へ頭を下げに行く。しかし願いは聞き入れられず、期限は残りわずか五日と告げられた。店へ戻ると昨日の豪邸の主人が来ていた「昨日の鯛のお代だ」と差し出されたのは五十万円。鯛お代は5千円、困惑する欧介に主人は笑いながら言う「あの五千円で馬券を買ったんだ。一度も勝ったことのない馬がぶっちぎりの一着だ。君の計算当たったよ」主人は次のレースのデータを手渡し「週末は馬主席で会おう」と去っていった。
残された時間はあとわずか!欧介が万馬券に託した「無謀な逆転劇」

もし次のレースでも当たれば、借金はすべて返せる――そう語り計算に没頭する欧介に、佐久間 為久(西村雅彦)達は呆れ顔を見せる。見かねた佐久間は桜子を呼び出す「このままじゃ魚春も欧介も終わりだ。救えるのはあなただけだ。東十条病院の買収を止めてもらえないか」
しかし桜子は即座に切り捨てる「無理です、どうして私があの人を救わなきゃいけないんですか?あそこに病院が建つのは、私の幸せでもあるんです」
「話す相手を間違えたな」落胆する佐久間、佐久間に背を向け桜子が立ち去ろうとしたその時、佐久間はぽつりとつぶやく「明日、あいつは東京競馬場の馬主席に行く。有り金を全部つぎ込んで魚春の運命を賭けるつもりだ」
「馬主席…?」桜子は振り返る「わかりました、私も行きます」

当日、桜子は塩田 若葉(矢田亜希子)たちも誘っていた競馬場へ向かう。
「私桜子さんの事誤解していました、欧介さんの応援にわざわざ駆けつけて…魚春の運命をかけたレース、私死ぬ気で応援します!」と目を輝かせる若葉、桜子は冷たく言い放つ「応援?そんなこと一言も言ってないわ。馬主席に入れる機会なんて、これを逃したら一生ないかもしれないじゃない」

運命のレースが始まった、欧介たちが賭けた馬は見事に一着でゴールし歓喜に包まれる――しかしそれもつかの間、結果は走行妨害で失格。すべては水の泡に。桜子はただ一言「あなたはなかなかよくやったわ」とだけ告げその場を後にする。
その直後、欧介の母・富士子(市毛良枝)が脳梗塞で倒れ佐久間の病院へ運ばれた。母親のとりあえずの無事を確認すると、欧介が向かった先は東十条 司(東幹久)のもとだった。
欧介の土下座と二人の母が語る「たったひとつのもの」

「お願いがあります…」欧介は東十条の前で土下座する「明日、うちの魚屋は差し押さえられます、お願いです、あの店だけは取り上げないでください、あと半年、いえ、ひと月だけでも待ってもらえませんか、せめて母が回復するまで」
「お母さまの事はお気の毒です、うちの病院に連れてきてくだされば僕が力になります、入院費の事も、でもあの土地は父が既に着手していて、周りの土地の契約もすべて済んでいる、すべて白紙に戻すという事には…」
それでも欧介は頭を下げ続ける「あの店は、父が残してくれたたった一つのものなんです。お金には代えられないんです」だがその願いは受け入れられなかった。
後日、桜子は欧介の母・富士子の見舞いに訪れる。病室では欧介が意識の戻らない母に語りかけていた「…この間、言われちゃったんだ、あんたは数学から逃げ出した意気地なしだって、まぁその人は俺の事大っ嫌いなんだけどね、でも図星だった。父さんが死んだ時、俺、数学から逃げられると思ったんだ…何をやっても中途半端で、父さんと母さんの大事な店まで潰しちゃって。本当にごめんな」
その時、富士子が目を覚ます。欧介が医師を呼びに病室から走り出た後、桜子はそっと病室を覗く
富士子は桜子を、昔の恋人・ゆきこと勘違いしていた「ゆきこさん、来てくれたのね、そんな所に立ってないで早く入ってきて」

「お久しぶりです、お母さま」思わずゆきこのふりをする桜子
「…欧介の所に戻ってきてくれたのね、本当にありがとう、お店潰れちゃってね欧介全部無くしちゃったの…でもあなたが戻ってくれたからもう大丈夫ね、あんなどうしようもない、頼りない子だけど、いい所もあるのよ…ま、1個だけだけどね、安心して、欧介貧乏だけど、きっとあなたを幸せにできるわ。お金じゃ買えないたったひとつのもので」
「ひとつお伺いしたいんですけど、お金には替えられない大切なものがあるとしたら…そのたったひとつのものって何ですか」
桜子の問いに富士子は優しく答える「それは欧介と一緒にいたらわかるでしょ」

その言葉に桜子は幼い日の記憶を蘇らせていた、貧しさを嫌い「お金持ちになりたい」と願った自分に母は言った「お金は大切なものよ、お金があれば辛い事や悲しい事も忘れられるかもね、でもね桜子、お金よりもっと大切なものがあるの、世界中のどこにも売ってない大切なもの、きっとね、みんな生まれてくる前からそれを探してるの、お金じゃ買えない、たったひとつのものよ」
「わかんない、そんなのわかんない!」あの日の自分の声がよみがえる
「欧介さん来たみたいです」桜子は静かに病室を後にした。
「代官山は嫌い!」結婚を武器に欧介を救った桜子

東十条は桜子と新居の計画について話し合っていた。まだいくらでも設計変更は可能だから、桜子の意見を聞かせてほしいとい東十条に桜子は
「ひとつだけ、お願いがあります」
「君の望みなら、何でも叶えるよ」
「その計画、白紙に戻していただくわけにはいきませんか」一瞬固まる東十条
「ごめんなさーい、私代官山嫌なんです、どこか別の土地を探してもらえませんか?」
あまりに唐突な申し出に東十条は戸惑い今さら変更は難しいと答える。
「だったら…結婚も白紙に…」その言葉に東十条の表情が曇る「わかった」
「桜子、それは中原欧介のためじゃないよね?…桜子?」ーー桜子は何も答えなかった
何も知らない欧介や佐久間達は突然の計画白紙に大はしゃぎ。差し押さえを免れた喜びで胸をなで下ろし、祝いの酒に酔いしれながら意気揚々と二次会の店へ向かっていた、その途中で桜子と鉢合わせる。
「魚春助かったんですよ、信金さんのご厚意で借金待ってもらえる事になって」「やっぱり貧乏でも真面目に生きていればいい事あるんですよね…信金とみんなの厚意のお陰ですよ、捨てる神あれば拾う神あり、ですか」嬉しさを隠しきれない欧介に桜子は淡々と返す。
「それは大変結構でございましたね、おめでとうございます」それだけ言い残し桜子はその場を立ち去った。その後ろ姿を見つめる欧介、そしてその欧介の姿を若葉が見つめていた。
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【本記事の画像引用元】
作品名:ドラマ『やまとなでしこ』/ 放送・配信:フジテレビ
備考:本記事の画像は、作品の解説・紹介を目的として上記より引用し、加工を施して使用しております。

