- 土地を買い占めていた理由は、土地に眠る高純度のフローライトを独占し、その利益で貧困層や孤児を救済するためであった
- ベキは乃木に公安に見捨てられ家族を失った過去、偶然出会ったノコルを育て、同じ苦しみを持つ子供たちを守るためにテントを立ち上げたことを明かした
- 乃木が撃ったはずの別班員が生きていた事実が発覚、乃木はベキに会うのが本心であったと認めつつも、別班の任務で来たことを告白する
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バルカ北西部、国土10分の1にあたる広大な土地、それも二束三文の土地。
なぜベキがこの土地を危険を冒してまで買いあさっているのか乃木は分からずにいた
レアアースなどの地下資源だとも思い重点的に調べたが何一つ出で来なかった。
第9話・あらすじ/ネタバレ
ある日、夕食に招かれた乃木は、バトラカの助言もあり、手製のお赤飯を振る舞った。
一口含んだベキは、感慨深げに呟いた「はあ…うまい。バルカに来て40年、つくづく私も日本人だな」
「ベキはテントを作られてから、日本に一度も戻られていない。喜びも格別でしょう」(バトラカ)
「私の知る日本は、友人隣人を大切にし助け合いの心を持つ、慈しみ深い国だった」(ベキ)
ベキは皆にそのお赤飯を握り飯にして、明日一緒に遠出をしようと提案した。
フローライトの真実
ーー翌日
「憂助、我々がなぜバルカ北西部の土地を買い占めているのか疑問に思っているのだろう」とベキが切り出した。
「3年前地震があり、大きな地割れができた、ノコルの孤児院の少年がここにきてしまい裂け目から落下、地割れは地下200mの深さまで続いていた。ノコルが少年を助けるために裂け目に降りて行ったところ、少年はすでに亡くなっていたが、そこでノコルはフローライトを発見していた」(ベキ)
バトラカが補足した「それも純度99%、それから徹底的に調査をして、ここ一帯に純度の高い大量のフローライトが眠っていたことがわかりました。政府も他国の企業もまだ気づいていません」
ベキの真の目的は、この資源を独占し、半永久的に続く莫大な利益を貧困層や孤児に分配することだった。
「あと少しなんだ」(ベキ)
しかし、まだ購入できていない土地がある。そこはクーダンに近く、電気・水が通り、フローライト運搬の要となる極めて重要な拠点だった。
(フローライト、半導体に欠かせない原料、それも純度99%、これが世界に知れたら大争奪戦になるのは間違いない)(乃木)
乃木はバトラカに最後の土地取得に向けた進捗を尋ねた。
土地購入に必要な資金は3000万ドル、日本円で42億。これまでの積立金やコストカットで、何とか2000万ドルは確保していたが、あと1000万ドルが不足していた。
「値上げを覚悟して来年に長引かせる手もありますが、何より怖いのが、政府や外国企業に、高純度のフローライトの事が漏れる事です。ですので早急な用意が必要で…」とバトラカは語り、工場の爆破テロで急ぎ資金を調達する計画を明かした。
「実はこの工場は高濃度の汚染物質を周辺地域にまき散らしていましたので、爆破も仕方ないとベキはお受けになりました、しかし24時間フル稼働の工場で、いつ実行してもそれなりの被害者が出てしまいます」(バトラカ)
乃木は驚愕した「待ってください、計画段階から被害想定の計算を?」
「ベキのお考えです」(バトラカ)
バトラカによると、テントのこれまでの軍事活動もすべて一般人の被害を最小限にするよう計算されていた
(確かにテントのテロはその規模のわりに、一般人の被害が格段に少ない、それは全て計画されたものだったのか)(乃木)
乃木はベキに誰一人傷つけずに1千万ドルを調達する手段を提案した。
それは大手企業に多く潜入している別班員で共有している、その企業の内部機密、会計情報、業績予想などを利用し、株の信用取引を行うというものであった。
ベキが託した、テントの命運を懸けた賭け
ーー乃木はベキとテント幹部たちに、信用取引の仕組みを説明した。
「例えばA社の株価が2000円だとします、これを100万株借りて売るとします」
「ちょっと待て、そんな事ができるのか?」(ノコル)
「できるんです、それが信用取引と呼ばれるものです」
「そうなると2000円の株を100万株売るわけですから、100万×2000、計20億円が手に入ります」
「いやでも借りてるなら返さないとダメだろ」(ノコル)
「その通りです、期日までに100万株を買い戻して証券会社に返せばいいのです」
「つまり約束の期日までに株価が下がったら、その分が儲けとなる」(ノコル)
「ご名答、期日までに株価が下がれば、その差額がそのまま利益になります。2000円から1200円に下がれば、1株につき800円の利益。100万株で8億円の儲けです」
さらに乃木は、保証金を出せば30億円までは動かせると続ける
「証券会社の信用が必要になるだろう」(ベキ)
「その通りです、別班の資金調達担当だった黒須の口座と信用を使います。私が彼になりすまして注文を出します」(乃木)
「うまくいく保証はあるのか?」(ノコル)
「ありません」(乃木)
「憂助、契約は1週間後だ。それまでにやれるか?」(ベキ)
ノコルはリスクを懸念して制止しようとしたが、ベキは「血を流さずに金が入るなら言うことはない」と、保証金の用意を命じた。
不祥事リークによる株価操作作戦
「別班の機密情報はどこにある?」というノコルの問いに対し、乃木は押収された黒須のスマートフォンを要求した。
黒須の遺体が確認されていないため、機密連絡は続いているはずだと踏んだのだ。
乃木は抵抗する黒須を制して眠らせ、顔認証でロックを解除し、機密情報へのアクセスに成功した。
画面には、日本企業を中心とした未公表の不正事案や機密データが並んでいた
「むやみに公表することはしません、あくまでも別班任務における交渉材料、切り札として保管しています。この大鳥製薬の不祥事を使います。ここは糖尿病を抑制する新薬開発で一気に株価を上げましたが、治験の失敗を隠している事が報告されています。現在株価は2100円、この価格で売り注文をかけ、その後不正をリークします」(乃木)
乃木は黒須を装い証券会社へ電話を入れた
「ちょっとひと勝負賭けようと思いまして、30億、保証金すぐ入れるんで」
「上昇気配ですけど、何か情報握ったんですか?インサイダーじゃないっすよね?」(証券会社担当者)
「まさかその心配はないですよ」
「いっつも当ててっからな~私も乗らせてもらっちゃおうかな」
「どうぞご自由に」
「ありがとうございます、すぐ手配いたしますね」
「大丈夫なのか?」というノコルの懸念に対し、乃木は「証券会社の担当者が噂を広めれば、下落は加速する」と断言。
さらにマスコミ各社へ大鳥製薬の不祥事を送信した。
その日の夕方、ニュース速報が大鳥製薬の不正を報じた。
乃木は翌朝の市場開場と同時に株価の下落が始まると読んでいた。
ストップ安の連鎖、資金調達成功
ーー翌日、午前8時59分
「株価が半値になれば15億円、約1070万ドルの利益です。2〜3日で達成できるでしょう」(乃木)
「1日で下がらないのか?」というノコルの問いに、ベキが答える「ストップ安だ」
「行き過ぎた暴落を防ぐために1日の下げ幅に制限があるんです。それに達するとストップ安となって、強制的に取引ができなくなる。今日が水曜、水木金、市場が閉まるまでの3日が勝負です。日本市場が間もなく開きます」(乃木)
市場が開くと予想通り株価は下落したが、ストップ安付近で突如として反発した。
「止まったぞ」と不満げなノコルに対し、乃木は冷静であった
「大鳥製薬がIRを出し、不正を自ら開示しました。悪材料の出尽くしと判断した投資家が買いを入れているようです」とバトラカが分析する。
乃木は即座に証券会社へ追加の信用売り、10億円分を注文した。
「お前何勝手なことを…!」(ノコル)
「大鳥製薬の不正は株価の一時の下落で終わるようなものではない、一度急落し始めれば必ず止まらなくなる」(乃木)
「失敗すればどうなるか分かっているだろうな」というノコルの警告を背に、午後の市場が再開した。
乃木が仕掛けた追加の空売りは、市場のパニックを誘発した。
直後は上昇の動きを見せた株価も、やがて売りが売りを呼び、1日の値下げ限度に達し取引を終えた。
「明日以降も、同様のストップ安が続きます」(乃木)
乃木の予言通り、株価はその後も崩落を続けた。
2日後、1200円まで値を下げたところで買戻しを実行。
追加の10億円分を含め、最終的な利益は20億7千万円、約1400万ドルという莫大な金額を確保した。
乃木憂助の誕生と、家族の幸福な記憶
その日の夕食の席で、ベキは乃木への感謝を口にした
「これでフローライトの採掘が動き出す。礼を言う」 さらにノコルへ「これから兄弟で力を合わせて励むように」と声をかけた
「恐れながら、今のままでは力を合わせることはできません」(乃木)
「俺の指示が不満か?」というノコルを制し、ベキが尋ねる「何が不満だ?」
「僕はたった数日間テントのために力を尽くしたにすぎず、皆さんの積年の歩みを知りません。お父さんとノコルは深い信頼関係で結ばれてるとお見受けします。悔しいですが、僕は長い間、あなた方と一緒に過ごすことができませんでした。これから本当の家族となり、お二人をお支えしていくために、テントのこれまでの歴史を教えていただけないでしょうか?」(乃木)
ベキは少しの間を置き、頷いた「いいだろう、互いを知るのにいい機会だ」
ベキは自身の生い立ちを語り始めた。
島根県奥出雲のたたら製鉄の名家の次男として生まれ、東大を経て警察官となったこと。
公安部外事課に配属され、日本の「表」の諜報部隊に身を置いていたこと。
そして、妻・明美と出会い、未来への希望に満ちていた日々。
乃木がバルカに来た経緯について尋ねると、ベキは回想した
「農業使節団としてバルカに入った。武装勢力の深部に潜入するためだ。外交官という肩書きでは目立ちすぎる。私の任務を知る者は指揮官以外におらず、明美にも詳細は伏せていた。だが、危険が伴うことは伝えていた。それでも彼女は、承知の上で私と共に来たのだ」
明美の献身的な支えもあり、農業技術者として荒野を緑に変えていったベキ。
村人たちから「ノゴーン・ベキ(緑の魔術師)」と畏敬を込めて呼ばれるようになったその頃、乃木が生まれたのだった。
「復讐して」─母が遺した最期の言葉
「母はどんな人だったのですか?」(乃木)
「明美は笑顔を絶やさない、優しい女性だった。だが私はお前と明美を守ってやれなかった」(ベキ)
乃木が3歳になった頃、イスラム組織の活動が激化し民族間の均衡が崩壊。
村々は次々と武装勢力の支配下に置かれていった。 潜入調査の最中「日本の農業使節団がスパイだ。ノバク村を襲え」という組織の謀議を耳にしたベキは、急ぎ帰路についた。
しかし、その時、明美と幼い乃木しかいない時、武装集団が村を襲撃した。
明美は乃木を抱え、クローゼット裏の隠し扉へと身を潜めた。
間一髪で難を逃れた親子をベキが連れ出し、公安に要請した救出ヘリとの合流地点を目指した。
仲間のヘリが見え希望の光が見えたのも束の間、武装集団の車が追ってきた。そして、あと数メートルという地点で、ヘリは着陸することなく旋回し、そのまま引き返していった。
「…なぜ、ヘリは引き返したのですか」(乃木)
「見捨てられたんだ、仲間は私たちを救出しようと、飛行許可証を偽造までして助けに来てくれた、しかし後で知ったが指揮官の命令で引き返すよう指示があったそうだ」(ベキ)
3人は武装勢力に捕らえアジトに連行された。乃木は「売って金にするだけだ」と、人身売買ブローカーの手に渡り、抵抗した明美は肩を撃たれてその場に倒れ込んだ。
乃木はトラックの荷台に乗せられながら、お父さん、お母さんと叫び続けていた
「あの時のお前の姿を、私も鮮明に覚えている」(ベキ)
ベキに加え、明美にも過酷な拷問が1か月間続いた。
ベキは明美に、公安のスパイであることを組織に明かせば彼女だけでも助かると伝えた。
「あなたを裏切って離れるわけないでしょ。憂助は…必ず…どこかで生きてる。私たちを…待ってる…お願い、憂助を捜して。私、憂助と3人で過ごす時間が大好きだった。私たちをこんな目に遭わせたやつを…私は絶対に許さない、復讐して…復讐して…」
そう言い残し、母・明美は牢獄で息を引き取った。
ノコルとの出会い:「守るべき命」
乃木を見つめるベキの目に、抑えきれない感情が溢れ出した。
「…探したんだ、明美との約束を守るため…お前を探し続けた。ありとあらゆる人間に日本人の子供を知らないか訪ね歩いた。憂助はどこかで生きてる、私と明美が迎えに来るのを待ってる。そう信じ続け何年も…だが、探し続けて4年…」
当時、ベキはふらふらになりながら市役所を訪れ「日本人の子供が買われてここに来たと聞きました、居場所を教えて欲しいです」と窓口で問い合わせた。
「人身売買の子は戸籍がないからわからないよ」と一旦は答えた職員だが、ベキの必死の様子に、その子供と面識があるという女性に会わせてくれた。
「日本人の子ならドルジさんちにいたわよ」(女性)
「年齢は?何歳くらいでしたか?」(ベキ)
「5~6歳の男の子だった。ミラバの方から来たと」
ついに憂助を見つけたと思ったベキは「その子は今どこにいますか?」と女性に訪ねたが、女性は気の毒そうに答えた「残念ね、その子は1か月くらい前に死んだわよ」
「亡くなったのは6歳くらいの男の子、4年ほど前に買われて奴隷をさせられていた。ミラバは家があった村の方角だった」と、当時を回想するベキ
役所からの連絡でベキを迎えに来たバトラカは、変わり果てたベキの姿を目にした。
「日本人の子供が死んだって聞いてから、死人同然だよ、何を言っても動かない」(職員)
バトラカが連れ帰った後も、ベキは家の外で空を眺めるだけで食事も摂らなかった。バトラカとその妻はそっとしておこうと、食事をベキの横に置きひとりにした。
「妻を失い、息子までも失った。もう何も考えられなくなっていた…だが」
その時、一人の子供がベキの頭に銃を向けた。ベキは抵抗することもなくパンを差し出した
「いいぞ…殺しても…腹が減っているのか?」 パンを受け取ったその子は、ふらつきながら何処かへ向かおうとして倒れた。
ベキが駆け寄ると、子供は「弟に…何か食べさせてあげて…ノコルをお願い…」と呟いた。
ベキが指さされた先を探すと、そこには赤ん坊のノコルがいた。ベキがノコルを抱え戻ったとき、ノコルの兄は既に息絶えていた。
「ノコルを初めてこの手に抱き上げた時、小さくて温かい。ゆうすけの姿が重なった。明美は子供が好きだった。妻も、息子も守れなかった私に『生きてこの子を育てろ』そう言われているようだった。この子を命に代えても守る、そう誓いノコルの父親になった」
組織の拡大
ノコルを養子に迎え、生きる希望を見出したベキだったが、当時のバルカは内乱と強奪グループが蔓延る地獄と化していた。
バトラカが銃の扱いに苦戦していると、ベキは銃の完璧な装填を見せた
「あいつらが疑っていた通り、俺は日本の諜報員だ、銃の扱いは慣れている」(ベキ)
その時襲撃した強奪犯を即座に制圧。
俺たちが守るしかない、とベキは村の男たちに銃の扱いを教え始めた。その中に類まれな銃の才能を持つピヨがいた。
「ピヨも加わり村を守れるようになると、その噂が広がり、報酬と引き換えに近くの村から護衛の依頼が来るようになりました」(バトラカ)
そんなある日、ベキは車に忍び込みパンを盗み食いしていた孤児・アディエルと出会い、一緒に暮らそうとアディエルを連れて帰った。
「アディエル…ノバク村のアディエルですか? 彼と娘のジャミーンが、砂漠で倒れていた私を助けて看病してくれたんです」 乃木の言葉にベキとバトラカは驚く。
ジャミーンは日本の病院でファロー四徴症を手術し、無事であることを知ると。
「そうか…向こうで元気に…良かった。あいつが大人になるまでノコルと兄弟のように私が育てた、その後結婚してテントには参加しなかったが、その時からの付き合いだ」と、ベキは安堵の表情を浮かべた
アディエルに看病を受けた家は、自分が生まれた場所でありそこに父・母と住んでいたと聞き運命を感じる乃木。
そしてベキが孤児たちに未来を与えるため「家族や仲間が集まる場所」として名付けた『テント』は、当初100人規模の孤児院だったが、子供たちを養うために奔走するうち組織は巨大化していく。
「そのためピヨと私はベキから軍事作戦の立案等を徹底的に教わり、ピヨが18歳になった頃、彼は軍事の統率者、私は軍事会社を設立し、今のテントの原型を作ったんです」(バトラカ)
組織が大きくなると、自分達の存在を隠すために『テント』に犯行の証拠や声明を出すよう要求する依頼主が出てくるようになった。
危険を懸念するピヨに対し、ベキは「声明は無理だが、証拠を残すことは可能だ。アジトを転々とすれば足はつかない」と決断した。
そこでバトラカは、かねてより準備していた「乃木家の家紋」をモチーフにした組織の紋章を提示した。
ベキは当初こそ躊躇したが、仲間たちの説得に折れ、自らのルーツをテントの象徴として刻むことを受け入れたのだ。
「ここからはお前に聞きたいことがある、我々テントは日本でテロや事件を一度も起こしていない。なのになぜおまえら別班は、なぜ我々テントを執拗に追ってくるんだ?」(ノコル)
「実は世界中の諜報機関で『テントの最終標的は日本』という情報が流れてきていたんです。事実、モニターだった山本、アリさん、2人ともそう証言しました、お父さん、日本を狙われているのですか?」(乃木)
ベキはかつての公安への恨みから日本を憎んだ時期もあったが、ノコルと出会い孤児の救済を誓ってからは、日本への恨みなど無くなった、と語る
「事実日本を狙ったテロの依頼もありましたが、ベキは全て断られました」(バトラカ)
「私が祖国を狙うわけがない」(ベキ)
その矢先、ノコルにゴビから緊急の呼び出しが入る。相手は国土交通大臣だという。
ゴビは「ノコルの親友であり、政府と繋がりがありノコルを理解している、フローライトの共同出資者」である
だがゴビはノコルが『テント』だということは知らない。
採掘権を狙うバルカ政府
翌日、国土交通大臣との会議で、政府側はバルカ北西部のフローライト採掘権を強引に奪おうと、土地の売却を迫った。
しかし、ゴビが前任者と交わした合意文書を提示し、その場を収める。
会議後、ゴビは「うちは俺と専務しかフローライトのことを知らない、通信記録も俺が全て管理している。お前の方はちゃんとやってるのか!」と激昂する。
「わかってる、こっちだってトップしか知らない重要機密だ、管理も厳重にしている。漏れるはずがないんだ」(ノコル)
そいつは?と、ゴビは疑惑の目を乃木に向ける。
「ここまで誰にも漏れなかったんだぞ、だがここへきて漏れたんだぞ!調べろ、とにかく次の策を考える前に裏切り者を徹底的に探し出して見つけ出せ、そうしないとこれまでの計画がすべて無駄になるぞ」(ゴビ)
「私も手伝います」(乃木)
「おまえはいい、あいつの言う通りだ。これまでどこにもバレなかったのに、お前が来たらバレた。なんでだ?」(ノコル)
刃を振り上げたベキの決断
ノコルとピヨがアジトで内部調査を急ぐ中、日本のモニターから一通のメールが届く。それを見たノコルは顔色を変え、乃木と黒須を別室で吊るし上げた。
どういう事なんですか?と聞く乃木にノコルは蹴りを入れた
「お前、政府にフローライトのことしゃべんなよ」(ノコル)
ノコルは日本のモニターから送られてきた「死んだはずの別班員たち全員が生きている」という映像を乃木に突きつける。
「何で全員生きてるんだ?お前ほど腕の立つ人間があの距離でミスるはずがない、急所…外したろ?別班を裏切ったと信じ込ませ、ベキが父親であることを利用しテントに潜入したんだろ!!」(ノコル)
「憂助、私に会うためにここに来た、そう言ったな?あれはお前の本心だろう?私もお前に会えてよかった、だがお前は別班の潜入任務としてやって来た、そうなんだな?我が息子、憂助、もう嘘はやめてくれ。われらを欺き、別班としてここに来た、そうだな?憂助!」(ベキ)
「私は…」(乃木)
「言うな」(F)
「私は…」
「言うな!やめろ!言ったら殺されるぞ!」
「私は…別班の任務としてここに来ました」
そうか…とベキは鞘から刀を抜き振り上げた。
【本記事の画像引用元】
作品名:ドラマ『VIVANT・第1シーズン』/ 放送・配信:TBS
備考:本記事の画像は作品の解説・紹介を目的として上記より引用し、加工を施して使用しております。




