- 乃木は父親がテントの首謀者・乃木卓(ノゴーン・ベキ)であることを明かし、別班メンバーと共に、『テント』ナンバー2のノコルに到達するための接触作戦を立案する
- 乃木ら別班員は、バルカで公安の追跡を巧みに回避し、テントとの会合場所へ向かうルートを確保。ノコルとの接触に成功する
- ノコルを制圧し追い詰めたと思われた瞬間、乃木は突如として味方の別班員たちを銃撃。ノコルに自分がベキの息子であることを明かし、父に会いたいと願い出る
👇詳細はこちらから👇
「今回の任務にあなた方6名に集まってもらったのは、他でもない。国家の危機を未然に防ぐためです。乃木さん、黒須さん、高田さんはE132計画で一緒だったわね? あとの3人は初めてね。自己紹介を。廣瀬さんから」(櫻井)
次々に起立をして自己紹介をする別班員たち
廣瀬瑞稀、EU各国に医療システム機器を販売するレイシルに勤務。システムエンジニアです。
和田貢、アイチ自動車ロシア支社勤務、現地企業と電気自動車の共同開発に従事しています、営業職です。
熊谷一輝、万俵製作所勤務、航空機メーカーに電子機器部品を供給しています、エンジニアです。
高田明敏、経産省、資源エネルギー庁に勤務、官僚です。
黒須駿、JTK資源開発勤務、地下資源などの探査、掘削の研究開発をしています、エンジニアです。
乃木憂助、丸菱商事で中央アジアのエネルギーインフラ開発事業を担当しています、営業職です。
第7話・あらすじ/ネタバレ
「中央アジアを拠点に世界各地でテロを繰り返してきたテントが、日本を最終標的としていることが判明しました。詳細は依然として不明です」と、櫻井(キムラ緑子)の言葉を受け、乃木(堺雅人)がスライドを切り替える。
映し出されたのは、自白剤を打たれた山本と、アリの姿だった。
「アリの証言により、テントの首謀者が判明しました。首謀者はノゴーン・ベキ。元日本人、本名は乃木卓(すぐる)です」(櫻井)
「私の父親です。黒須、司令へ一番に報告すべきことだったが、モンゴルでは伝えられなかった。すまない」(乃木)
乃木は両親の結婚当時の写真から作成した、現在のノゴーン・ベキの顔写真をスライドに映し出した。
「司令、質問よろしいでしょうか。乃木さんは、ノゴーン・ベキが父親ではないかと、別班情報部より前に気づかれていたのですか?」と和田が問いかける。
「はい」(櫻井)
「きっかけは?」(和佐)

「それは3年前、別班の極秘情報共有ファイルで、初めてテントの存在を知らされた時のことです。乃木家には生を受けた子ども一人ひとりに授けられる守り刀があります。そこに描かれている家紋と、テントのマークがそっくりだったのです。さらにテントの活動拠点が父が亡くなったといわれているバルカであること、テントとジャパンの関係が、モサドから伝えられたことで疑惑は深まりました」(乃木)
乃木の説明が終わると、櫻井が続けた「引き続き、乃木卓の経歴を」
乃木卓(ノゴーン・ベキ)のふたつの顔
公安の会議室でも、野崎が部下たちへ同様の説明を行っていた。
「乃木卓は元警視庁公安部外事部所属。表向きは農業使節団として砂漠の緑地化に従事し、バルカ政府から感謝状を贈られるほどの功績を挙げた。現地では『ノゴーン・ベキ』と呼ばれている。ノゴーンは『緑』、ベキは『魔術師』を意味する。彼は砂漠を緑の楽園に変え現地の英雄となったが、その裏では公安としてバルカで諜報活動を行っていた」
「何を調べていたのですか? 当時のバルカはテロもなく、平穏だったのでは?」新庄の問いに、野崎は答える。
「我が国にとってバルカは、石炭などの資源供給を支える重要な国だ。内乱が勃発すれば国益にかかわる。当時、4つの民族による内乱の噂があり、乃木卓に内情調査の白羽の矢が立った。彼は現地で活動していたが、1983年に実際に内乱が勃発。翌年、乃木卓は内乱に巻き込まれて死亡したとされている」
「待ってください。潜入任務であれば、危険が生じた際に救助されるのでは?」(新庄)
「そうだ」と野崎は頷く。
「だが救助要請の入っていた記録は残っていない。公安としての記録を残しておくことに、不都合な何かがあったんだろう。その後乃木卓の公安在籍の記録は抹消された」と佐野が補足した。

野崎は続ける「現地の記録を洗ったが、遺体は確認されていない。バルカ警察のチンギスが集めた情報によれば、各地で『ノゴーン・ベキを見た』という目撃情報が後を絶たない」
野崎はバルカのタクシーから押収した乃木のカバンにあった、乃木卓の40年後のシミュレーション写真を提示した。
「公安が死亡と断定した乃木卓は、バルカで生き残っていたんだ」(佐野)
「生きていたなら、どうしてその事を日本に伝えなかったのでしょう?」(新庄)
「そう、そこが最大の謎だ」(野崎)
「乃木憂助は別班として父親を追っていたのでしょうか?」新庄の問いに、野崎は鋭い眼光を向ける「お前、なぜ乃木が別班だと?」
「先日の太田梨歩の件もそうですが、一般人の動きとは到底考えられません。我々同様、諜報員の可能性が高いと考えられますが」(新庄)
「乃木と別班を結びつける経歴や証拠は見つからなかった。乃木憂助は別班ではないと踏んでいいだろう」と佐野が割って入る
「逆に、ロシア、中国、北朝鮮あたりの諜報機関かもしれん。もしくは、乃木憂助自体がテントと関わっている可能性もある。いずれにせよ、乃木を追えば必ずテントにたどり着く。我々は今後も、徹底的に乃木のマークを続ける」
テントの「歪んだ鏡像」
ーー別班会議
「考えられるのは、公安が何らかの事情で、父、乃木卓を見捨てた。父自身もそれをわかっていたとすると…」(乃木)
「家族も殺された分、憎しみが倍増しますね」(黒須)
「テントの最終標的は日本、公安に裏切られた父が、日本への報復を考えていてもおかしくありません」(乃木)
「司令、このまま乃木さんをテントの任務につかせるつもりですか? 実の父親を相手にさせるのは危険です。もしノゴーン・ベキが現れ、殺害の判断を迫られた時、一瞬でもためらいが生じれば国家の危機に直結する。国防の観点から不要なリスクは排除すべきでは?」高田の問いかけに、櫻井は答える。
「それも一理あります、ですが乃木さんは誰よりもテントを熟知しています。相手を知るうえでこの上ない利益をもたらすと判断しました。本件は乃木さんをリーダーとして任務を進めます」
「承知しました」(高田)、櫻井が任務の説明を続ける。
「ブルーウォーカーこと太田梨歩の協力により、全てが謎に包まれていたテントの通信手段、および通信記録の傍受に成功いたしました。その記録からベキが最も信頼を置く幹部が判明。氏名はノコル、流暢な日本語を使いこなしています。ノコルはベキの代弁者となり、全ての指示を出しています。ベキの息子という可能性も考えられます、1週間後の3月27日、テントの実質ナンバー2であるノコルは急遽、幹部ピヨの代わりに、ロシアの反政府武装組織ヴォスタニアとの会合に姿を現します。これはテントの最高幹部を捕らえる絶好の機会です」
しかし課題があった。会合場所は座標データとして直前まで秘匿されており、そこへ到達するには、武装組織側に送られる連絡を直接傍受する以外に手立てはないのである。
ーーベキのアジトでは、アリの警護についていた者が何者かに殺害されたという報告がなされた。
その法を無視した手口を前に、幹部たちは「これは公安のやり方ではない、別班の仕業ではないか」と疑念を深めていた。
薫との別れ
危険な任務を控え、乃木は薫への連絡をためらっていた。
気持ちを伝えても再び寂しい思いをさせるだけだと考え、何も告げずに去るつもりだったからだ。
しかし「F」から「死なねえよ、俺がお前を死なせねぇ」と鼓舞され、薫に会いに行く決意を固める。
その頃、ジャミーンの見舞いに来ていた野崎は、携帯の通知を見て「そろそろ来るぞ」と、薫に乃木の来訪を予言する。
本当に現れた乃木に対し、野崎は乃木の尾行中の部下からの報告「乃木、まもなく702号室に到着します」をあえて見せ、さらに乃木が過去に偽名パスポートでバルカに入国していた件を指摘した。
「なぜ今回は本名で予約した」(野崎)
「その方が野崎さんが動きやすいと思いましてね」(乃木)
野崎はジャミーンへ貸すために『ハリー・ポッター』のDVDを持参していた
「ハリーポッター好きなんですか?」(乃木)
「超好きだ!」(野崎)
ーー病院からの帰り道、乃木と薫
「こうやって話すのもお久しぶりですね」 (薫)
「すみません、新規プロジェクトに追われてまして」
責めるつもりはない、と前置きしながらも、薫は足を止めて切り出した。
「忙しいのは分かっています。ただ…言わせるつもりですか? 寂しかったんです。会えない間に乃木さんについて私は何も知らないな、と気付いて。普段どんな仕事をして、休日には何をするのが好きなのか。想像すらできないことが、少し寂しかった」
乃木は沈黙の後「あの…抱きしめていいですか」と呟く。
「そういうのは聞かずに…」 と、薫の言葉を待たず、乃木は彼女を抱きしめた。
「お腹すきませんか? 野崎さんから教えてもらったお赤飯を仕込んであるんです。一緒に食べませんか。ふかすのに1時間くらいかかるんですけど」
「待ちます」と、薫は乃木の背中に手を回し、抱きつき返した。
乃木の自宅で食事を済ませた後、二人は並んで食器を洗う。
手が触れ合った瞬間、乃木は薫にぎこちないキスをした。
乃木はは「すみません、初めてで」と涙を流す、薫はそんな乃木を後ろから優しく抱きしめた。
野崎の「後悔」
ーー翌日バルカ行きの飛行機
乃木の隣に野崎が座り、続いてドラムも現れた。
ドラムは病院で撮った薫とジャミーンの写真を乃木へと手渡す。
「そんなに恋しいか? 祖国が、どうするんだ先生のこと。まあ、お前の立場じゃ普通の恋愛はできねえか」「あの…野崎さん、もしかして僕のこと…」と、乃木が真意を尋ねると、野崎は北京時代に亡くした後輩・リュウ・ミンシュエンの面影を乃木に重ねていたことを明かした。
「リュウはドラムのようなエージェントだった。頼りなく見えて、実は芯がある。そんなところもお前によく似てる。やつは俺のために一生懸命働いてくれた。真面目な奴で俺に好かれようと必死だった。だがそのせいで…度を越えた調査をしてしまった」(野崎)
「もしかして、それで?」(乃木)
俺がもう少し、あいつのことを見てやってれば、死なずに済んだのにな、俺にとっての唯一の失敗だ。だからお前を見るとつい思い出しちまってな。やつが死んだのも突然だった、急にいなくなるってのは無性に寂しいもんだぞ。全部終わったらちゃんと先生の所に戻ってやれよ」野崎は乃木を諭した。

その夜の機上で、乃木は無言で野崎の手を握り言葉をかける。
「あなたは鶏群の一鶴(けいぐんのいっかく)、眼光紙背に徹す(がんこうしはいにてっす)」
野崎の「読み」と直感
バルカに到着すると、チンギスが野崎を出迎えに来ていた。
乃木はチンギスに軽く挨拶を交わすと、「ホテルでスネイプ社との商談がある」と告げ、その場を後にした。
チンギスはひそかに乃木のスーツケースへ発信機を仕込んでいた。
乃木はそのままタクシーに乗り込み、ホテルへと向かう。
空港の一室では野崎とチンギスが、東京では東条が、乃木の動きをモニターで注視していた。
乃木の乗ったタクシーを追うのは、たった1台の車両であった
「尾行は1台だけみたいですね」 (黒須)
「スーツケースに発信機でも仕込んだんだろう」(乃木)
「位置情報があるから尾行は最低限ってことですか」
「そうだね」
ホテルにタクシーが到着、車から降りてきたのは乃木ではなく別班の高田だった。
尾行していた警官は即座に後を追うが、スタッフの話では「スーツケースを置いてすぐトイレに行った」とトイレを捜すが、誰の姿もなかった。
チンギスはスーツケースにしか発信機を仕込んでいないと憤るが、実はドラムが降機時、乃木の靴へ発信機を装着していた。しかし乃木はそれをも見抜いていた。
尾行していた警官は「坂道で車が5、6秒視界から消えた」と報告する。
防犯カメラで確認すると、視界が途切れたその瞬間、トランクの中に潜んでいた高田と乃木が入れ替わっていたことが判明した。
乃木は靴に仕掛けられた発信機を信号遮断袋に入れ、目的地へ向かった。
タクシーを見失った野崎たちは、乃木たちの進行方向がロシア国境方面であると推測し、追跡を開始する。
一方、車を乗り換えた乃木、黒須、高田は別班の拠点に到着した。
そこでは他の別班員3名がすでに待機しており、来るべき会合に向けた武装準備を整えていた
ヴォスタニア制圧作戦

「全員揃ったようね。乃木さん、公安・野崎のマークは?」
モニター越しに櫻井が問いかけると、乃木は「問題ありません」と答える
「今回の任務により、テントがなぜ主義主張のないテロを繰り返すのか、日本の何を狙っているのか、世界で初めて私たちが知ることになります。みなさん全身全霊をかけこの任務にあたってください」(櫻井)
作戦の詳細は以下の通りである。
現地エージェントの情報によると、テントの会合に向かうヴォスタニアのメンバーは計6名。
別班員と体格が似通っており、身代わりがバレる心配はなさそうである。
リーダーのスワードの端末をハッキングし、テントからの連絡を傍受する。
ヴォスタニア側は21時ちょうどにテントから送られてくる座標を受け取り、会合場所へ直行する手はずだ。
乃木たちは拠点から18キロ手前にあるドライブインでの襲撃を計画。
和田が走行中の車両のタイヤを狙撃し、停車を余儀なくされたヴォスタニアをドライブインへ誘導する。
ヴォスタニアメンバーが分散した隙を突き、以下の通りそれぞれを制圧する。
- トイレ: 高田が麻酔銃で制圧。
- 売店: 廣瀬が担当。
- タイヤ交換メンバー: 乃木、黒須、熊谷の3名で襲撃。
しかし、ヴォスタニア全員を制圧し、リーダー・スワードのパソコンを確認したところ、会合場所の連絡待機地点が急遽変更されていた。
予定通りのルートでは間に合わないと判断した乃木たちは、道を外れ草原を横切る強行突破を選択する。
その矢先、乃木の靴に仕掛けられていた発信機が反応し始めた。東条からのこの連絡で、野崎達はドライブインへ向かった。
21時ちょうど、テントから送られてきた座標は、現在の地点から向かうのにはギリギリの場所。
15分で来るよう指定されていた。
ーー乃木たちが去った後のドライブインに到着した野崎たち
そこには、ドラムが乃木の靴に仕掛けたはずの発信機が、ジャミーンと薫の写真と共に丁寧に置かれていた。
発信機を手に取った野崎の携帯が鳴り、画面を見た野崎はその内容に驚いた
乃木の裏切り
21時07分、会合場所にノコルが到着。
20時15分、ヴォスタニアが現れず撤退しかけたその時、遠くに車のライトが灯った。
互いに顔を覆い隠して対峙する野崎たちとノコルたち。
乃木が歩み寄ると、ノコルは即座に銃を構えさせた。
「随分遅かったな」(ノコル)
「出がけに羊が産気づいてね」(乃木)
「何頭だ?」
「77頭」
乃木の返答を聞き、ノコルは部下に銃を下ろさせた。合言葉を確認したのだ。
「スワードだけ、武器を置いてこっちに来い」(ノコル)
「金を払うのはこっちだぞ」(乃木)
「嫌なら帰るまでだ」
乃木は武器を黒須に預け、ノコルへ歩み寄る。
ノコルが「あそこで話そう」と背を向けた瞬間、乃木は相手のベルトから拳銃を奪い、ノコルを羽交い締めにして銃口を突きつけた。
黒須がノコルのマスクを剥ぎ取る。
「何の真似だ」(ノコル)
「ノコルだな」(乃木)
「お前らは?」
「ヴィヴァンだ」
黒須らが護衛の拘束を始めようとしたその時、乃木は突如として別班のメンバー全員に向けて発砲し、奪った拳銃をノコルに手渡した。
ノコルは困惑しながら乃木のマスクを剥ぎ取る。
「何やってんだ、あんたは? おい、気でも狂ったのか!」 黒須の叫びを、乃木は「黙れ」と一蹴する。 「どうした、内輪揉めか?」(ノコル)
「僕は敵ではありません。ノゴーン・ベキに会わせてください」(乃木)
「笑わせるな、殺せ」 ノコルの命令で部下が乃木の頭へ銃口を向ける。
引き金が引かれる寸前、乃木は叫んだ。
「僕はノゴーン・ベキの息子です!」

その言葉にノコルが部下の手を弾き、銃弾は外れた。
「息子?」
「日本政府、世界各国の情報、知ってる事は全部差し出します、組織の役に立つはずです。だからベキと話をさせてください」
その時、野崎たちがの車が遠くに見えた。
ノコルは乃木と意識のある黒須を車に押し込み、アジトへと撤収した。
別班を裏切り、父の膝下へ飛び込んだ男
乃木と黒須は、アジトの隣り合わせの牢に入れられた。目を覚ました黒須は、監視カメラを意識して読唇術で乃木に問いかける。
(これ作戦ですよね? 乃木さんなら心臓を狙ったように見せて急所を外すくらい簡単だ。裏切ったふりをしてここに侵入する作戦でしょ? そうなんでしょ?)
乃木は黙ってゆっくりと首を横に振った。
「本気で国を裏切ったのか?」(黒須)
「どうしても会いたかった」
「会いたいって……父親に会うために国を裏切ったっていうのか? そんなことのために仲間を…ふざけんな、てめえこの野郎! おい!」
黒須が怒りに震える中、乃木は絞り出すように答える
「君にはわからないよ。僕の気持ちなんて、僕がずっとどんな気持ちで生きてきたか」
その時扉が開き、乃木たちの前にノゴーン・ベキが現れた。
【本記事の画像引用元】
作品名:ドラマ『VIVANT・第1シーズン』/ 放送・配信:TBS
備考:本記事の画像は作品の解説・紹介を目的として上記より引用し、加工を施して使用しております。




