- 灼熱の死の砂漠で薫を救出した乃木は野崎らと合流。チンギスの追跡を制し、日本への帰国を果たす
- 帰国した乃木を待ち受けていたのは厳しい社内監査と容疑の追及だったが、東条の協力を得て社内システムの改ざんを突き止める。
- 乃木は同期の山本と共に危険なサーバールームへの侵入を強行し、ついに不正送金の実行犯が財務部の太田であることを突き止めた。
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灼熱の砂漠を進む中、薫(二階堂ふみ)の姿がないことに気づいた乃木(堺雅人)は、即座に引き返すよう野崎(阿部寛)に迫る。
「最後に見かけたのは4時間前だ。生きている保証はない、リスクが大きすぎる」(野崎)
だが乃木は譲らなかった「死にかけの自分を救ってくれた彼女を見捨てるわけにはいかない」と食い下がる乃木に、野崎は厳しい条件を課した。
「あそこで待つ。ただし猶予は8時間だ。11時半までに戻らなければ先に行く。その時は共同戦線も決裂だ」
第3話・あらすじ/ネタバレ
薫を捜して過酷な砂漠を彷徨う乃木。制限時間を過ぎてもなお探索を続ける彼に「F」は苛立ちを隠せない。
「あんな聖母マリアみたいなとこ見せられちゃな、俺だって胸が熱くなった。そんな女に惚れる気持ちはわかる。でもな、あいつはアディエルを愛してるんだ、いい加減にしろ!お前が死んだら元も子もないんだ、俺たちにはやることがあるんじゃないのかよ!」
乃木は「わかっている!」と声を荒らげる。
その時、Fがラクダの鳴き声に気付く。乃木は砂に埋もれながらも息のある薫を発見した。
ーー薫をラクダに乗せ、野崎の元へ向かう乃木。
途中、疲弊して動けなくなったラクダを置いて、乃木は薫を背負って歩き続ける。
極限の疲労が乃木を襲い、ついに力尽きた彼は、薫を背負ったまま砂の上に倒れ込んだ
ーー乃木は遠のく意識の中で、再びFの呼ぶ声で目を覚ます。
視線の先には、約束の時間から遅れたにもかかわらず、砂漠の先から現れた野崎の姿があった。
国境での逆転劇
薫の回復を待ち、死の砂漠を越えた一行は、ついにモンゴル国境へと到達した。
しかし、そこには逃走を読み切っていたチンギスが待ち構えていた。
「現地人が通らない砂漠を通る、それだけで情報が回る」と嘲笑うチンギス。
チンギスは外交官である野崎には手を出さず、乃木、薫、ドラムの3人に手錠をかけ、連行しようとする。
絶体絶命の窮地、その時突如としてモンゴル軍の戦車部隊が国境に現れた。

モンゴル国境警備隊隊長がチンギスに対し「そこはモンゴル領土だ」と警告する。
「ここはバルカ領だ、位置情報で確認済みだ!」と反論するチンギスだが、隊長は動じない 「その位置情報は、我が国の軍事衛星を無断使用している。想定済みだ」
「この借りは必ず返す。俺の顔を忘れるな」と、チンギスは去っていった
その後ろ姿を見送る野崎の元に新庄(竜星涼)が現れる。
実は、あの位置情報は新庄がモンゴル大使へ根回しをし、5分間だけ衛星に嘘の補正をかけていた、野崎達がいた本当の位置はバルカ領土であった。
ここで別れを迎えるドラムに対し、野崎はもうバルカには戻れないドラムをジャミーンの護衛として一緒に日本に来る手配を新庄に指示した。
ーー成田空港へ到着した一行
野崎は乃木に、帰国後の厳しい現実に備えるよう警告する。
「とにかく『やっていない』の一点張りで通せ。捜査の準備が出来次第すぐに連絡を入れる、誤送金をなすりつけたやつは、この5人の中にいる」
野崎は、犯人がテロ組織『テント』のモニターである可能性に加え、別の可能性も示唆する。
それは、テントの実態を炙り出すために動くもう一つの組織『別班』の関与である。
「ただひとつ分かってるのは、やつらもまた日本を守るために命を懸けてるってことだ。そこが俺たちと変わらない、やり方が違うだけでな。いいかテントの事は口にするなよ、身の安全のためには何も知らないバカなフリをしているのが一番だ」(野崎)
野崎はまた連絡する、と部下と共に去って行った。
乃木の元には業務監査部の河合が駆けつけ「証拠隠滅の恐れがある」として、乃木は半ば強制的に本社へと連れ出された。
ーー丸菱商事専務室で乃木に対し容赦のない追及が始まる。
テロ組織へ資金が渡っていたという話も信じてもらえず、乃木は物的調査へ協力するよう専務から指示された。
公安による乃木の追跡
警視庁公安部外事第4課では、野崎と佐野部長が乃木の経歴を調べ上げていた。
「奥の手を使ったが、自衛隊への入隊記録は一切出てこなかった」(佐野部長)
「別班の人間は完全に経歴を消しますからね」(野崎)
佐野部長は同期隊員の私的な写真や記録まで遡り、さらなる捜査を試みる構であった。
野崎はこの捜査は普通のやり方じゃ限界があると、サイバー対策の”あいつ”を借りられないか佐野に頼んだ
「あいつ?…あいつか」(佐野部長)
ーー乃木は野崎に会社での状況を報告する。
- 宇佐美部長: 乃木を完全に犯人扱いしているが、どこか不自然に目を合わせようとしない。
- 水上: 唯一乃木の無実を信じ、何かと配慮を見せている。
- 財務部の太田: 話しかけようとするたび、原経理部長が監視するように割って入り邪魔をされる。
乃木は、怪しい動きを見せる原経理部長と宇佐美部長の二人を重点的に洗うべきだと提案する
「長野専務はどうなんだ?」 という野崎の問いに乃木が「役員フロアへはなかなか立ち入れない」と答えたが、その時、長野専務から、夜の会食へと誘う電話が入る。
ーー長野専務と乃木、会食の場
「残念だが、社のほとんどが君の犯行だと思っている」(長野)
長野専務の言葉に乃木は肩を落とすが、長野は「私は違うがね」と付け加えた。
「しかし実際の所、誤送金の金を取り返すか、真犯人を見つけるか、君が生き残る道はその2つしかない」(長野)
会話の最中、乃木がザイールの名を口にすると、長野の表情が鋭く変わった。
「ザイールか。その男どんな様子だった? 何か手掛かりを残さなかったか?」(長野)
「誰かと人違いをしていたようでした」(乃木)
「誰と?誰と間違えたんだ?」
その時「F」が出てきた。
乃木はモンゴル語が分からず詳細は聞き取れなかったと誤魔化したが、Fは長野が執拗にアマン建設の詳細まで聞き出そうとする様子に、疑念を抱く。
乃木はこの会食の内容を野崎へ報告した。
薫の告白
乃木は日本医療センターの薫を訪ねた。
薫はここで再就職を果たし、ジャミーンの受け入れも決まっていた。
乃木は意を決して、薫に二つの問いを投げかける。
「もしかして、野崎さんのことを…?」 「もうアディエルさんのことは吹っ切れたんですか?」
薫は屈託なく答えた。
「あれは…ウソ、だってあの時はああでも言わないと、野埼さんを説得できなかったじゃないですか、恋愛感情とは違うけど、アディエルとジャミーンと一緒にいて幸せだったっていうのはウソじゃないです。2人は私にとって家族同然だったから、だからジャミーンを何としても助けたいんです、今はその事で精一杯で誰かを好きになってる余裕なんてありません」
野崎については、単純に「警察に知り合いがいれば心強い」という理由で気に留めていたに過ぎないと語った。

その直後、二人の背後の席に座っていた野崎は、乃木に「ちょっと付き合え」と、乃木を月島へと連れ出した
伝説のハッカーの陰
野崎は、乃木を警視庁サイバー犯罪対策課の東条(濱田岳)へと引き合わせた。
「あんた、誤送金の送信ボタンを押しただけと言い張ったんだって?」(東条)
東条の問いに乃木が肯定すると、東条は即座に「嘘だ」と断じる。
東条は、警察としてサイバー攻撃から国や企業を守るホワイトハッカーであり、丸菱商事の送金システムを徹底的に調査していた。
「システムを見れば一目瞭然だ。あんたが1億ドルで申請した形跡がある」
「いいえ、私は1000万ドルとしか入力していません。断じて嘘ではありません!」
乃木の必死の否定に、東条の表情が真剣味を帯びる。
「ってことは考えられるのはひとつか、システムそのものが改ざんされた、が、表向きからは分からないように、うま~く隠してある」(東条)
「そんなことが可能なのか?」(野崎)
「まあ普通は無理だね、でも世界には俺なんか足元にも及ばない、伝説のハッカーが何人かいる。彼らは不可能を可能にする神だよ」
「え?そんな神様があの5人の中にいるんですか?」(乃木)
「それ、たどれるか?」(野崎)
「たどれないね、彼らは絶対に足跡を残さない。普通ならね、でもこのシステムは誰がいつ何をやったか、全てのデータがリアルタイムで別のサーバーにコピーされるようになってる」
「何でお前知ってるんだ?」(野崎)
東条は、これは自分が構築したシステムであり、絶対に突破されないシステムを作ったはずが、何者かがいとも簡単に侵入したと話す。
しかし東条には確信があった。自作のシステムがリアルタイムでデータを別のサーバーへコピーしていたこと、そして『神』ですらその盲点を把握していないはずだという点である。
「じゃ警察がそのサーバーを捜査してくれたら…」(乃木)
「不可能だ、令状を取るには時間がかかる、そもそも誤送金とテントを直接結びつけられる物証がない以上、公安でも令状を取るのは難しいんだ」(野崎)
野崎は乃木に、データセンターのサーバールームに侵入し、データをコピーしてくるよう指示する
「僕がですか?でもそれって犯罪じゃ…」 (乃木)
「心配いらない、バレなきゃ大丈夫だ」
「警察官のセリフですか?!」
「真犯人を捕まえなければお前どうなる?」
サーバールームへの入室権限は情報システム部の人間のみ。乃木は窮地に追い込まれ、社内で唯一信頼できる同期の山本(迫田孝也)へ相談を持ちかけることとした。
ーー乃木は会社で山本を呼び出し相談する
「やり方によっちゃあ可能だ。情報システム部は常に人手不足だから『ネットの接続がおかしい』という理由で、俺が『代わりに見てこようか』と言えば、喜んで入室許可が出るはずだ。ただ…お前が社内でどういう立場か知っている。バレれば俺もただでは済まない」(山本)
「そうだよな…」(乃木)
山本はそんな乃木の様子を見て、意を決したように続けた。
「お前に脅されて仕方なく協力したことにするそれでいいか。仕事抜きで話ができる同期はお前くらいだからな、いてもらわないと困る」
データセンターへの侵入
ーー丸菱商事のデータセンター前。バンの中で東条、野崎、乃木、山本が作戦の最終確認を行っていた。
東条が乃木に渡したのは、サーバーに接続するだけで全情報を抜き出せるデバイスだ。
「問題はサーバーへの到達ルートだ。1階のエレベーター前ゲートは社員証で突破できる。問題は3階だ、サーバールームへ続く約100メートルの廊下には監視カメラが4台。さらに突き当たりのサーバールーム入り口には警備室があり、監視員が常時モニターを注視している」(東条)
乃木が山本に直接データを取ってきてもらう案を出すが、野崎と東条はこれを否定した。
「一番奥の特別ルームには、情報システム部長しか入室権限がない。そこに入れば即座にバレる。監視カメラの映像をダミーに切り替える必要があるが、切り替わる瞬間に一瞬画面が落ちる。その隙に警備員の目を逸らせる人間と、中に入る人間の2人が必要だ」(野崎)

ーー作戦は決行された。山本が警備員の注意を引いている間に乃木はサーバールームへ侵入する。
しかし、サーバールームに後付けで設置された人感センサーに乃木が反応してしまった。警備員が確認するために特別サーバールームへと向かう。
「乃木、あとは自分で何とかしろ。捕まっても公安のことは死んでも言うな」(野崎)
警備員が特別サーバールームへ入室した。万事休すかと思われたが、警備員は異常を見つけられず「ホコリでもついたのだろう」と警備室へ引き返していった。
「どこに隠れたんだ?」(東条)
「お前どこにいる?」(野崎)
乃木はサーバールームの床下に隠れていた。
ついに判明した誤送金事件の犯人
東条の部屋で回収したデータの解析が始まる。
「あんた、完全に嵌められたね。サーバーアプリケーションのファイルを改竄し、送信データを操作するプログラムが仕込まれていたよ。超簡単に言うと、GFL社への送金申請時に金額欄のゼロが自動的に1つ増える仕掛けだ」(東条)
そして2月7日午後1時32分、改竄は経理部・原部長のパソコンから行われていたと判明した。
「意外か?」と野崎が問いかける。
「てっきり原部長はパソコンには疎い方だと思っていたので」(乃木)
だろうな、と野崎は原の経歴を見せる、京都大学経済学部出身の原は、経理には長けていても高度なハッキング技術は持ち合わせていないはずである。
「少なくともハッキングは無理だ、しかし原がハッカーと組んでやった可能性は否定できないな」(野崎)
しかし、東条の調査でその線も消えた
「原じゃないのは確実。2月6日は福岡出張で出社してない」(東条)
「だとすると犯人は原じゃない、しかし2月7日午前1時32分に原のパソコンを使ったやつがいる。そいつが誰なのか」(野崎)
乃木の提案で、東条が社内の監視カメラ映像にハッキングを仕掛けると、そこには決定的な証拠が映し出されていた。原のパソコンを操作し、不正アクセスを行っていた人物――それは、財務部の太田(飯沼愛)だった。
野崎は即座に太田を取り押さえに向かった。
【本記事の画像引用元】
作品名:ドラマ『VIVANT・第1シーズン』/ 放送・配信:TBS
備考:本記事の画像は作品の解説・紹介を目的として上記より引用し、加工を施して使用しております。




