- 長野県警からの連絡で、充は自らバスを降りていて、事故に遭っていなかったことが判明する
- 夫を信じたい咲子と、妻の真実を知りたい樹生は、それぞれの記憶と向き合っていく
- 喫茶店で充からの「ごめんね」という電話を受けていた咲子は、夫がもう帰ってこないのかもしれないという現実に向き合う
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長野県警からの連絡は、充(松山ケンイチ)はバスに乗っていなかったことが判明し、捜索は中止となったとの知らせであった。
後日、警察署でドライブレコーダーを確認した咲子(蒼井優)と樹生(中島歩)
充は途中のサービスエリアで自らバスを降り、そのままバスが出発していた。
荷物を残したまま慌てた様子で下車した充は、その後の防犯カメラに、店舗で買い物をする姿が映っていたものの、不審な様子はなかったという。
事故現場での捜索は打ち切られ、警察は事件性がない以上積極的な捜索はできないとの事であった。
また、警察は「多いんですよ、今の生活から逃げようとして姿をくらませる人」と失踪の可能性も示唆した。
第3話・あらすじ/ネタバレ
咲子と樹生は、レンタカーで充が最後に目撃されたサービスエリアへと向かう。
車に乗る前に咲子は直人(高橋文哉)に電話を入れ「生きてる可能性だいぶ上がったし、充から連絡あったら教えて」と伝えた。
充はサービスエリアでカレーパンを2個買っていた、その店は、かつて咲子と一緒に食べた思い出の、カボチャ入りのカレーパン専門店だった。
店員に充のことを聞くが、店員はまったく覚えていないという返答だった。
「あずささん、カボチャ好きですか?」と咲子が尋ねると、樹生は「はい、好きですね」と答える。
しかし、充はカボチャが苦手だった。
「じゃあ、なんでまた買ったんだろ」(樹生)
「あずささんにじゃないですか」(咲子)
「でも2つ買ってたんですよね。カボチャ入りなの忘れてただけじゃないですか?」(樹生)
「そっか、普通に自分とあずささんの分か」(咲子)

谷村町駅で樹生と別れた咲子は、ホームで充の幻と会話を交わす。
「ごめん、男の人が運転する車、助手席に乗っちゃった」(咲子)
車の助手席に乗った理由を「相手に気を使わせないため」と充に見抜かれ、さらにカボチャ嫌いだった充との思い出が蘇る。
「前にさ、カレーが1人分くらい鍋に残ってた時、私、冷凍のひと口大のカボチャチンしてカレーに入れて食べたの」(咲子)
「知らなかった、おいしかった?」(充)
「おいしかった、おいしかったけど、充が帰ってくる前に食べなきゃって。なんか焦った」
「なんで、悪いことしてないじゃん」
悪気はないのに、どこか隠したくなるようなあの感覚。
「あずささんと毎月会ってたのも、そんな気持ちだった?」
咲子がそう問いかけて充の方に目をやると、彼の姿はすでに消えていた。
咲子は、事故現場に残されていたボロボロの充の携帯電話を修理に出すべきか悩んでいたが、修理へと踏み切った。
修理により電源は入るようになったものの、ロックの解除は業者でも対応できなかった。
パスワード
ーーいつものコインランドリー、咲子と樹生
咲子は誕生日と結婚記念日でパスワードを試したが違っていた「世の男性が数字4文字をどんな基準で決めてるのか情報収集です」と、樹生のパスワードを尋ねる。
樹生は子供の出生体重である「3075g」だとうっかり口を滑らせる。
誕生日だと他人に知られやすいが、子供にまつわる数字なら「妻が簡単に導き出せる=やましいことのないアピールになる」と樹生は語る。
「やっぱり、充は…」と咲子は弱気になり、私が信じるのは勝手だが、園田さん達からしたら身勝手だったと樹生に頭を下げて謝罪を繰り返す。
樹生は、充に対する怒りを妻である瀬尾に向ける筋合いはないと諭し、大学時代の知人の話を交えて「家族だからといって責任を負う必要はない」と彼女を気づかう。
「見つかったら先どうぞ」(咲子)
「殴るのですか?先いいんですか?」(樹生)
「はい」
「がぜんやる気出てきました、もう意地でも見つけます。瀬尾さんは?何ですか?パスワード、僕言っちゃったんで、さらしてください」
「0317。充の誕生日です」
白のTシャツ
夜、樹生が1人で夕食をとりながらスマホで失踪者の調べ物をしていると、うっかり白いTシャツに食べ物をこぼしてしまう。
その時、あずさの幻が目の前に現れる。
「これさ~あずさがくれたTシャツ、これめちゃくちゃ良くて」(樹生)
「日本一白Tにこだわる男だもんな」(あずさ)
「いやこれホント完璧、サイズも、生地の厚さ、首元のしまり具合。どこで買ったの?」
「ネット、直営店のオンラインショップでしか買えなくて、注文してから届くまで結構かかるんだよね」
「ああそういうやつね、まとめ買いしとこうかな」
会話の最中、玄関のチャイムが鳴り、あずさ宛ての荷物が届く。ダイニングに戻った時、あずさの姿は消えていた。

「あずさのだよ、何買ったの? 開けちゃうからね」と、樹生が涙声で言いながらダンボールを開けると、中から出てきたのは、まさにそのお気に入りの白いTシャツだった。
樹生はTシャツを手にし、溢れる涙をこらえきれなかった。
咲子はクローゼットの充の服のポケットから、花火大会のチラシとカップルシートのチケットを見つけた。
会社の同僚に譲ろうとしたが、その日は予定があり行けないとの事であった。
ーー『喫茶ひこうき』に手伝いに来ていた咲子。
閉店後であったが電話が鳴り、咲子が出ると電話はプツリと切れてしまった。
「たまにあるんです、いたずら電話」(直人)
宮内が明かすあずさの本音
樹生の家に宮内が訪れ、あずさの祭壇に手を合わせたあと、店に残されていた彼女の荷物を樹生に手渡した。
その中から、樹生は「しながわ水族館」のチケット2枚を見つけ出した。
「あずさちゃん水族館好きなんですよね~、休憩中もずーっといろんなところ調べてましたよ」と宮内がぽつりと漏らす。
宮内にお茶を差し出しながら、樹生は妻の思い出を語り始めた。
「妻の家での口癖は『ねえ樹生聞いて』なんです。僕が先に帰っているときなんかは、玄関の扉を閉める前にそうやって話し出すんです。
何でも、どんなことも。確かに事後報告は多くて『そんなところに行ったの?』『そんなもの買ったの?』ってこともあるけど、そういう突発的な、自由な感じも含めて家でのあずさなんです」
そして樹生は、あずさが帰ってきたら、本当はこう話すはずだったのだろうと、彼女の言い訳を代弁する
「あの日もね、きっとこう話すはずだったんです。『ねえ樹生聞いて。近所の瀬尾さんとバスで長野に行ってきた。コインランドリーで知り合って、テレビで見たお蕎麦屋さんの話から一緒に行くことになって…。行く前に言えばよかったんだけど、変に誤解されたら嫌だなとか考えて、事後報告になっちゃった。でも本当に何もないし、樹生なら信じてくれるよね?』って…そう話すはずだったんです
「素晴らしいありがとう。面白かったです。じゃあこの前の、前言撤回しますね。だって残された人間の都合で故人の過去をねじ曲げるのもよくないなと思ったんで、ちょっと言いますね、よく仕事中におしゃべりしてました、私達。その時の奥さんの口癖は『ねえねえ店長、夫に言えない話聞いて』でした。以上です」と、宮内は家を後にした。
苦手なもの
(死んだのをいいことに、自分のこともあずさのことも美化しすぎているのかもしれない。僕は水族館がどうしても嫌いで、あずさはそのことをよく知っている)(樹生)
(私は花火大会がどうしても嫌いで、充はその事をよく知っている)(咲子)
咲子はふと友達の結婚式の招待状を見て、パスワードを試す。
パスワードは結婚記念日だった
(勝手にスマホを見るなんて、充が帰ってきた時に申し訳ないと思っていた。でももう大丈夫、充はたぶん…帰ってこない)(咲子)

ーー喫茶『ひこうき』で咲子が電話に出た時
充の声で「ごめんね」とだけ言われ、電話は切れていた。
【本記事の画像引用元】
作品名:ドラマ『Tシャツが乾くまで』/ 放送・配信:TBS
備考:本記事の画像は作品の解説・紹介を目的として上記より引用し、加工を施して使用しております。


